深部静脈血栓症とは?危険なふくらはぎの痛みを解説

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神戸医療専門学校 中央校 鍼灸科はスポーツ・美容・医療・福祉4つの分野全てが学べる3年生! 鍼灸師としてはもちろん、スポーツトレーナーや美容鍼灸など、特定の分野のスペシャリストとしても活躍できる知識と技術が身につきます。

ふくらはぎが痛むときは多くの場合、筋肉痛やこむら返り、肉離れなどその理由に筋肉が関係しています。

しかし、とくに激しい運動などをしていないのにふくらはぎが痛む場合は、血栓症などの病気が原因の場合もあるため注意が必要です。

そこで今回は、血栓症をはじめ、病気のサインである危険なふくらはぎの痛みについて解説します。

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この記事の執筆者神戸医療専門学校 中央校 鍼灸科

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足の血栓症(深部静脈血栓症)とは

人間の血管は大きく分けて、心臓のポンプ機能によって送り出された血液の通り道となる動脈と、全身にめぐった血液が心臓に戻る通り道である静脈の2種類があります。

深部静脈血栓症とは、長時間同じ姿勢をとり続けているなどの理由により、心臓に戻るはずの血流(静脈)が滞り、血の塊(血栓)ができて詰まってしまう病気です。

多くの場合は、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎにできますが、膝裏や太ももの付け根に血栓ができることもあります。その場合、剥がれた血栓が血流によって肺などへ飛んでいき、大きな血管が詰まってしまう肺血塞栓症を引き起こす可能性があり危険です。

突然死の原因となる肺血塞栓症を引き起こす

深部静脈血栓症が引き起こす肺血塞栓症は、重症の場合突然死を引き起こすこともあるこわい病気です。

肺血塞栓症は、いわゆるエコノミー症候群として知られています。
実際、肺血塞栓症という言葉には馴染みがなくても、エコノミー症候群なら聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

エコノミー症候群とは、飛行機などの利用時に長時間体を動かさずにいることで発症する深部静脈血栓症および肺血塞栓症のことです。

飛行機を降りて歩き始めた際、ショックや呼吸困難などの症状に陥るケースがあることからそう呼ばれるようになりました。

血栓症の症状?危険なふくらはぎの痛みを解説

血栓症の症状?危険なふくらはぎの痛みを解説
深部静脈血栓症は、突然死の原因ともなる肺血塞栓症を引き起こす可能性があるため、すぐに治療することが望ましいです。

足に以下のような症状が見られる場合は、内科や整形外科の受診をおすすめします。

  • きっかけなく、ふくらはぎに強い腫れ、痛みが出てきた
  • 片方の足全体やふくらはぎが急に赤黒く腫れあがり、痛い
  • 赤黒い、青白いなど、茶色など足の皮膚が変色している

深部静脈血栓症は最初ふくらはぎに発症することが多いです。
しかし、膝裏や太ももなどに血栓ができることもあるため、部位に関わらず足に上記のような症状があらわれたら、すぐに病院を受診しましょう。

深部静脈血栓症は数日をかけてゆっくりと進行することもあるため、放置すると肺塞栓症になり、呼吸が苦しくなる、胸が痛くなるなどの症状があらわれる場合があります。最悪の場合、生命を落としてしまうこともあるため、早期発見・早期治療が重要です。

深部静脈血栓症の原因

深部静脈血栓症を引き起こす主な原因は、以下のとおりです。

  • 血流の停滞
  • 血管内皮の障害
  • がんや血液の病気など、血液の固まりやすさの異常がある

飛行機や電車での長時間利用、車中泊などで長時間同じ姿勢をとり続けていると、血液を心臓の方へ押し出す筋肉のポンプ機能が低下し、血流が滞って血栓ができやすくなります。

また、血管の内側を覆う壁である血管内皮が傷ついていると、かさぶたのようにして血栓ができてしまうことがあります。

深部静脈血栓症の検査方法

深部静脈血栓症が疑われる場合は、まず足の超音波検査(エコー検査)をおこなうのが一般的です。ふくらはぎや太ももの付け根、膝裏などに血栓がないかどうかチェックします。

そのほか血栓があるか調べる検査方法としては、X線を使って身体の断面を撮影するCT検査や、D-ダイマーやSFMCなどの血液検査などが挙げられます。

また、血栓の場所を特定するために、MRI検査や血管造影検査などをおこなうこともあります。

深部静脈血栓症の治療方法

深部静脈血栓症の治療には、血液をサラサラにする薬(抗凝固剤)や弾性ストッキングや弾力包帯による圧迫療法などが用いられるのが一般的です。
血液の流れを良くして、血栓が大きくなるのを防ぎ、新しい血栓ができるのを防ぐ効果があります。

血栓のある場所によっては、薬を使って血栓を溶かす血栓溶解療法や手術をおこなうこともあります。

深部静脈血栓症を予防する方法

深部静脈血栓症を予防する方法
深部静脈血栓症を予防するには、血流を滞らないようにすることが重要です。
そのためには、以下3つの方法が効果的です。

  • 水分補給
  • 適度な運動
  • 圧迫療法

水分補給

血液の80%は水分で構成されているため、水分が不足すると血液がドロドロになり、血流が悪くなります。

1日に1.5L、1時間に体重1kgあたり2.0〜2.5mLを目安に水分補給しましょう。

たとえば体重50kgの場合は、1時間に約100mL〜125mL飲むと良い血流状態を維持できます。

適度な運動

運動すると、酸素や栄養素を全身にいきわたらせる必要があるため、血行が促進されます。また、運動によって筋肉がつくと、心臓に血液を押し戻す筋ポンプ作用も高まります。

車や電車、飛行機での長距離移動の際は、足の指をグーパーする、つま先を引き上げるなど、こまめに足を動かすことが大切です。

圧迫療法

深部静脈血栓症の治療に用いる医療用の弾性ストッキング弾力包帯は、予防にも効果的です。

ストッキングが血管に圧力をかけることで、心臓方向に流れる血液の流れをスムーズにします。

旧日本軍の兵隊も長時間の際は足にゲートル(脚絆)を巻くことで、血流の停滞を防ぎ、疲れを軽減していたといいます。
とくに筋力の弱い女性や、飛行機での長時間フライトにおすすめの予防法です。

血流改善のツボ押しを紹介

東洋医学では、血液がドロドロになり、血流の流れが滞っている状態を瘀血(おけつ)といいます。

そこで、ここからは瘀血を改善するためのツボを3つ紹介します。

  • 血海(けっかい)
  • 三陰交(さんいんこう)
  • 太衝(たいしょう)

血海(けっかい)

膝のお皿の上内側の角から、指3本分あがったところにあるツボです。
文字通り、血液と関係するツボであり、刺激することで血流改善の効果が期待できます。

左右対称にあるツボをそれぞれ親指で強く指圧しましょう。

三陰交(さんいんこう)

くるぶし中央から膝に向かって指4本分あがった、骨と筋肉の間にあるツボです。
血流を促す作用があるほか、生理痛や生理不順など婦人科系のトラブルにも効き目があります。

ゆっくりと呼吸しながら、優しく指圧しましょう。

太衝(たいしょう)

足の親指と人差し指が交わる、足の甲のくぼみにあるツボです。
肝臓に関係するツボで、東洋医学において肝臓は血液やリンパの流れが考えられているため、刺激することで血流改善に効果が期待できます。

くぼみのなかで硬いところを探し、手の人差し指で回すようにもみほぐすとよいでしょう。

ツボ押しを専門的に学ぶなら:鍼灸師(はり師・きゅう師)の資格がおすすめ

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具体的には、ツボに金属の細い針を刺す鍼治療をおこなう「はり師」、艾(もぐさ)を置いて燃焼させる「きゅう師」、それぞれの資格を取得することで、東洋医学の専門家である鍼灸師として活躍できます。

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まとめ

とくに激しい運動などをしていないのに、ふくらはぎに強い痛み、腫れ、変色などがある場合は、血深部静脈血栓症の疑いがあります。
放置していると肺血塞栓症を引き起こし、命に関わる危険性もあるため、すぐに病院を受診しましょう。

深部静脈血栓症を予防するには、血流を良くすることが大切です。
日頃からこまめな水分補給、適度な運動を心がけ、飛行機や電車などで長距離移動する際は、こまめに体操やストレッチなどで体を動かしましょう。

また、今回紹介した3つのツボも血流の改善に有効です。ツボ押しは場所と時間を選ばず実施できる方法ですので、休憩中や長時間移動の際にぜひ試してみてください。

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「鍼灸とエステを融合させた施術を行うサロンで活躍中」(2013年度卒業)

「25歳で開業、今では1日30名以上の患者様を治療。2017年に2店舗目も」(2010年度卒業)

「訪問鍼灸専門の治療院を開業」(2008年度卒業)

「鍼灸院を営みながらスポーツトレーナーとして活動」(2006年度卒業)

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