介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)とは?取得するメリットや他の介護系資格との違いを解説

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神戸医療福祉専門学校 中央校 介護福祉士科は13年連続で就職率100%!
文部科学大臣から、より実践的な職業教育に取り組んでいる専門学校として「職業実践専門課程」の認定を受けており、2年間で即戦力となる介護福祉士が目指せます。

「介護職員初任者研修では何を学ぶの?」
「介護職員初任者研修を取得すると何ができるようになるの?」

そんな風に、介護の仕事に興味を持ち始めた方のために、介護職員初任者研修がどんな資格かについて紹介。

介護職員初任者研修の取得方法や取得するメリット、そのほか代表的な介護系資格との違いなどについて解説していきます。

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この記事の執筆者神戸医療専門学校 中央校 介護福祉士科

神戸医療福祉専門学校 中央校 介護福祉士科は13年連続で就職率100%!
文部科学大臣から、より実践的な職業教育に取り組んでいる専門学校として「職業実践専門課程」の認定を受けており、2年間で即戦力となる介護福祉士が目指せます。

介護職員初任者研修とは

介護職員初任者研修とは、介護に関する基本的な知識・技術を習得するための資格です。

2013年4月1日、介護業界における優秀な人材の育成や、従来まで複雑だった介護業界におけるキャリアパスの明確化などを目的として行われた“介護保険法”の規則改正によって誕生しました。

介護の資格の中でも、新しく介護の仕事を始める方に向けたもっとも入門的な資格で、介護職を希望する人はもちろん、最近ではサービス業や家族の介護のために取得する人にもおすすめの資格となっています。

介護職員初任者研修を取得するメリット

介護職員初任者研修を取得するメリット
介護の仕事は、職場や求人によっては無資格や未経験からでも始めることが可能です。

それにも関わらず、介護職員初任者研修の資格を取得することには、一体どのようなメリットがあるのでしょうか?

介護の基本的なスキルが身につく

介護職員初任者研修を取得する1つ目のメリットは、介護の基本的なスキルが身につけられる点です。

講義だけでなく実際に体を動かす実技演習などによって、老人ホームなどの施設介護や、利用者の家を訪問して行う訪問介護などで必要な知識と技術を習得することができます。

実際の介護の職場で求められる基本的なスキルが身につくため、未経験で介護業界に飛び込むよりも安心ですし、無資格の方よりも就職先の選択肢が広がります。

訪問介護ができるようになる

介護職員初任者研修を取得する2つ目のメリットは、訪問介護ができるようになる点です。

介護の仕事は大きく分けて、利用者の食事や入浴、排泄などの介助を行う身体介護と、料理や掃除、洗濯、薬の受け取りなど日常生活を支援する生活援助の2つに分かれます。

老人ホームなどの介護施設なら、無資格の方でも利用者にこういった介護サービスを提供することが可能。

一方で、無資格の方が、ホームヘルパーなどとして利用者の自宅で訪問介護サービスを提供することはできません。

こういった身体介護や生活援助などを訪問介護として行うには、介護職員初任者研修の資格が必要になります。

就職先の選択肢が広がる

介護職員初任者研修を取得する3つ目のメリットは、介護職員として働くにあたって就職先の幅が広がることです。

たしかに老人ホームなどの介護施設であれば、無資格や未経験の方を歓迎する求人もたくさんあります。

しかし、直接利用者の身体に触れる身体介護に関しては、有資格者が行うのが望ましいという考え方があるため、無資格の方だとサポートに回ることが多いです。

また、職場によっては介護職員ではなく、介護助手や介護補助など介護職員の補助的な職種として採用されることも珍しくありません。

その点、介護職員初任者研修の資格を取得すれば、訪問介護ができるだけでなく、介護施設でできる仕事も増えて応募できる求人も増えるため、介護職員として働くのに就職の選択肢を広げることが可能です。

介護職員初任者研修の試験の概要

介護職員初任者研修の試験の概要
介護職員初任者研修は、約130時間の研修を受講しその全課程修了後、修了試験に合格することで取得することが可能です。

受験資格

介護職員初任者研修の受験資格は特にありません。

日本語を理解できる人であれば、無資格や介護未経験の方でも、誰でも合格を目指すことが可能です。

基本的に受講の年齢制限もありませんが、スクールによっては16歳以上を対象としているところもあります。

講習の内容

介護職員初任者研修を取得するには、講義と演習にて構成される以下130時間の講習を受ける必要があります。

職務の理解 6時間
介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
介護の基本 6時間
介護・福祉サービスの理解と医療の連携 9時間
介護におけるコミュニケーション技術 6時間
老化の理解 6時間
認知症の理解 6時間
障がいの理解 3時間
こころとからだのしくみと生活支援技術I 基本知識の学習 12時間
こころとからだのしくみと生活支援技術Ⅱ 生活支援技術の学習 53時間
こころとからだのしくみと生活支援技術Ⅲ 生活支援技術演習 10時間
講義の振り返り 4時間
130時間

研修を実施するスクールによって、カリキュラムや時間割はさまざまです。

試験の内容

介護職員初任者研修は、全課程修了後に1時間程度の筆記試験があります。
試験内容は各スクールが用意したもので、選択式、または記述式による出題。
その内容はスクールによって多少異なりますが、問題数が最低32題、各科目から1題以上の出題と決められているため、実施先による難易度の違いはほぼありません。

合格率

介護職員初任者研修の試験は100点満点で評価され、70点以上で合格となります。
このため出題数が32問の場合は、23問以上正解できれば合格できるといえるでしょう。

公式では発表されていませんが、講座関係者や受講者の体験談によると、その合格率は9割以上といわれています。

試験と聞くと少し緊張してしまうかもしれませんが、決して受験者を振り落とすために行われるのではなく、あくまでも理解度の確認という位置付けで行われるものです。

きちんとカリキュラムを受講して学習内容を復習しておけば、さほど心配する必要はないでしょう。

介護職員初任者研修の取得方法

介護職員初任者研修の取得方法
介護職員初任者研修を取得するには主に、以下の2つの方法があります。

  • 通信+スクーリングで取得する
  • スクールに通学して学ぶ

通信+スクーリングで取得する

現在、介護職員初任者研修を取得する方法としては、通信教育とスクールへの通学を組み合わせた通信+スクーリングという学習スタイルが人気です。

介護職員初任者研修は全カリキュラム130時間のうち、40.5時間は通信教育での受講が可能となっています。

そこで、通信教育が許されている部分に関しては家庭で自主学習を行い、直接講習を受けたり実技の指導を受けたりする必要がある部分に関しては実際にスクールに行って学ぶというのがこの方法の特徴です。

通信教育用のテキストを使って勉強し、課題を提出する自宅学習がメインとなるため、通学の時間と手間を減らし、自由に時間を使えるというメリットがあります。

ただし、「人に教えてもらいたい」「1人だとなかなかやる気が続かない」など、独学が苦手という人には、それが逆にデメリットになるともいえるでしょう。

学校に通学して取得する

介護職員初任者研修における全カリキュラム130時間を、実際にスクールに通学して学ぶ方法です。

交通費がかかりますが、そのぶん直接プロの講師から分かりやすい指導を受けられるというメリットがあります。

研修実施校の中には働いている方でも通学できるよう、「土日コース」「夜間コース」などのコースを用意してくれているところもありますので、自分に合ったコースがあるところを探しましょう。

ただし、最近は全てのカリキュラムで通学制を採用しているスクールは少なくなっているため、通える講座を探すのに少し苦労するかもしれません。

介護職員初任者研修の取得にかかる費用と期間は?

介護職員初任者研修の講座を受講するのにかかる費用の相場は約7万円〜10万円といわれています。

そして取得にかかる期間は平均約3ヶ月といわれていますが、これに関しては何回スクーリングに通うかによって変わってきます。

週4回ペースなどの短期集中コースであれば、最短1ヶ月程度で取得が可能。
そのほか目安としては週2回だと約2ヶ月、週1回の場合だと4ヶ月くらいかかる計算になります。

他の介護資格との違いは?

他の介護資格との違いは?
介護の資格には、介護職員初任者研修以外にもさまざまなものがあります。

そこでここからは、介護職員初任者研修と混同されやすい資格や、その他代表的な介護に関する資格についていくつかピックアップしてご紹介していきます。

旧ヘルパー2級との違い

介護職員初任者研修は、旧ヘルパー2級と表記されることもよくあるため、その違いについて首を傾げている人も多いかもしれませんね。

旧ヘルパー2級とは正式にはホームヘルパー2級という資格で、介護職員初任者研修の前身ともいえる資格です。
平成25年4月の介護保険法の規則改正にともなって、介護職員初任者研修に変更となりました。

厳密に言えば、それまで存在していた施設での実習がなくなった、新たに研修修了後の試験が課せられるようになったなど、取得方法に関して細かな違いはありますが、これら2つは「身体介護ができるようになる」という点で同等の資格となっています。

このため、ヘルパー2級をすでに取得している場合、介護職員初任者研修を取り直す必要はありません。

ただし、資格自体は別物であるため、すでにヘルパー2級を取得しておりそれを履歴書に書く場合はそのままヘルパー2級と記載します。

介護福祉士実務者研修

介護職員初任者研修の上位資格という位置付けにあるのが、介護福祉士実務者研修です。

できる仕事も介護職員初任者研修と比べて幅広くなるほか、サービス提供責任者になれる、さらにその上位資格である介護福祉士の受験資格が得られるなどのメリットがあります。

しかしそのぶん、カリキュラムは初任者研修と比べて320時間も多く、費用も無資格者の場合は、10万〜15万円程度、初任者研修を取得している場合でも8万円〜13万円程度と多くかかります。

しかし、介護職員初任者研修と同様、未経験・無資格から取得可能な資格なため、はじめから介護福祉士実務者研修の取得を目指す人もいます。

介護福祉士

認定資格である介護職員初任者研修や実務者研修が認定資格であるのに対して、介護福祉士は介護の資格の中で唯一の国家資格です。

国からその知識と技術を認められている証明となるため、介護職の中でも特に信頼のおける資格で、取得することで給与などの待遇が良くなったり、将来介護の現場の責任者として管理職を任せられるようになったりします。

このため長く介護業界で活躍したいと考えている方はぜひ取得しておきたい資格です。

その資格を取得するには、介護福祉士の養成施設を卒業する、または介護施設で一定の実務経験を積んだ後、介護福祉実務者研修を修了するなど、一定の受験資格を満たした後、国家試験に合格する必要があります。

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まとめ

介護職員初任者研修は、介護のスタート資格!

介護の仕事を始めてみたい、家族の介護のために役立つ知識と技術を学びたいという方にぴったりの資格です。

その上位資格である実務者研修も、未経験・無資格から取得を目指すことが可能ですが、介護職員初任者研修を持っていれば、本来450時間かかる受講時間が320時間に免除されるという制度もあるため、まずは取得しやすい介護職員初任者研修から挑戦してみてはいかがでしょうか。

また、長く介護業界で活躍することを考えているなら、介護職の中で唯一の国家資格である介護福祉士の資格を取得することをおすすめします。

普通科の高校を卒業した人なら、2年以上養成施設に通学することでその受験資格が得られますので、ぜひ進路選びや転職の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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