幼稚園の先生(幼稚園教諭)ってどんな仕事?保育士との違いや資格の取得方法など

幼稚園の先生(幼稚園教諭)ってどんな仕事?保育士との違いや資格の取得方法など

幼い頃よくお世話になった幼稚園の先生や保育士さんに憧れて、幼児教育の道に進もうとしている人は多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、そんな憧れの幼稚園の先生(幼稚園教諭)の具体的な仕事内容や資格の取得方法を解説。

知っているようで意外と知らない保育士との違いや、幼稚園教諭・保育士以外で子どもの成長を助ける職業についても紹介していきます。

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この記事の執筆者神戸医療福祉専門学校 言語聴覚士科

神戸医療福祉専門学校 三田校 言語聴覚士科は、関西初の4年制。
基礎から段階的に学べるカリキュラムと豊富な実習により、確実な力が身につきます。また、各専門分野に通じる専任教員のサポートにより、小児領域から成人領域まで、自分の目指す分野で活躍できる言語聴覚士像が目指せます。

幼稚園の先生の仕事内容

公立・私立の幼稚園で3歳〜小学校入学前の子どもたちの学びや生活全般をサポートするのが、幼稚園の先生の仕事です。

具体的な仕事内容としては主に以下の3つがあります。

  • 園の方針に合った教育活動
  • 子どもたちの生活のサポート
  • 年中行事の企画や書類作成

園の方針に合った教育活動

幼稚園は学校基本法で定められている学校の一つです。

このため幼稚園教諭は、文部科学省が定めた幼稚園教育要領に基づいた各園のカリキュラムに沿って運動や音楽、英語などの教育活動を行います。

そのほか遊びや家庭では体験できないような活動を通じて、楽しく子どもの創造性や感性を養っていきます。

子どもたちの生活のサポート

基本的な生活習慣や集団生活を送る基礎を身につけるサポートをするのも、幼稚園の先生の仕事です。

食事や睡眠、着替えなど日常生活の補助や、お遊戯や工作などを通して子どもたちの自主性や社会性、協調性を育みます。

年中行事の企画や書類作成

園児が帰った後は、後片付けや翌日の準備、クラスだよりや指導案などの書類作成を行います。

また、みんなが楽しみにしている運動会やクリスマス会、お誕生日会など年中行事やイベントの企画・準備も幼稚園教諭の仕事の一つです。

イベントで使う衣装や小物、園内の装飾や工作のお手本など製作物を手作りする機会も多くあります。

幼稚園の先生になるには?資格は必要?

幼稚園の先生になるには?資格は必要?
幼稚園の先生になるには、幼稚園教諭免許状が必要です。

幼稚園教諭免許状は、幼稚園教諭養成課程のある大学や短大、専門学校に入学して必要科目を修了し、卒業後に各都道府県に申請することで取得できます。

その後は公立の幼稚園に就職する場合は公務員試験、私立の幼稚園に就職する場合は各団体で行われる採用試験に合格することで、晴れて幼稚園教諭として働くことが可能です。

幼稚園教諭と保育士の違い

幼稚園(幼稚園教諭) 保育園(保育士)
目的 教育 保育
管轄 文部科学省 厚生労働省
対象 満3歳〜就学前 0歳児〜就学前
仕事内容 運動・音楽・芸術などの教育や指導 日常生活の補助や生活習慣を身につけるサポート
時間 標準4時間 標準8時間
資格・免許 幼稚園教諭免許状 保育士資格

幼稚園の先生とよく似ている職業としてはよく保育士があげられますが、その違いは何なのでしょうか?

簡単にいうと幼稚園教諭は先生、そして保育士は保護者の代わりです。

具体的には保育の目的と対象、仕事内容や資格・免許などさまざまな面で違いがあります。

保育の目的と対象

保育園と幼稚園は子どもを預かるという点では同じですが、その目的と対象には違いがあります。

幼稚園の目的は「子どもたちを教育すること」ですが、保育園の目的は「子どもたちを保育すること」です。

具体的には、仕事や病気、介護などの理由で家庭での育児が難しい場合に、保護者に代わって子育てを実践するというのが保育園の役割になります。

実際、こういった目的の違いは施設の管轄にも現れており、幼稚園教諭が働く幼稚園は文部科学省が管轄ですが、それに対して保育士が働く保育園は厚生労働省が管轄です。

それにともなって保育の対象年齢も、幼稚園は満3歳以上〜なのに対して保育園では0歳〜就学前とより幅広くなっています

仕事内容

こういった目的の違いは、幼稚園教諭や保育士の仕事内容や預かり時間にもあらわれてきます。

教育を目的とした幼稚園で働く幼稚園教諭は、小学校入学にそなえて年齢に応じた教育や指導を行うのが仕事。
それに対して保育を目的とした保育園で働く保育士は、日常生活の補助や生活習慣の確立などが主な仕事です。

また、教育の場である幼稚園の預かり時間は、9:00~14:00頃の標準4時間
一方、生活の場という位置付けにある保育園の保育時間は7:00~18:00頃までの原則8時間となっています。

資格・免許

一見近い仕事をしているように見える両者ですが、幼稚園教諭の資格しかない場合には保育園で働くことはできず、反対に保育士の資格だけの場合には幼稚園に就職することはできません

幼稚園教諭になるには教員免許である幼稚園教諭免許が、保育士になるには国家資格である保育士資格がそれぞれ必要です。

幼稚園教諭免許状は、文部科学省が認定する大学や短大、専門学校で教育課程を履修し、卒業後に各都道府県に申請することで取得できます。

保育士資格を取得する方法は主に、保育士養成学校ルート保育士試験ルートの2つがあります。

保育士養成学校ルートでは、厚生労働省が指定する大学、短期大学、専門学校などで保育に関する指定科目を履修、卒業することで自動的に保育士資格を取得可能。

保育士試験ルートでは、一定の受験資格を満たして保育士試験を受験、合格することで保育資格を取得できます。

また、どちらの課程もある保育・幼児教育系の短期大学や専門学校に進学すれば、幼稚園教諭免許状と保育士資格のダブル取得も可能です。

幼稚園の先生のやりがいや魅力

幼稚園の先生のやりがいや魅力
幼稚園の先生にとって一番のやりがいは、子どもの成長を近くで見守れることでしょう。

諦めずに挑戦したり、昨日できなかったことが今日はできたり…。

このように貴重な成長の姿が間近で見られるほか、子どもたちの笑顔に癒された時や、保護者の方から感謝された時などにやりがいや喜びを感じる人が多いようです。

幼稚園の先生に向いている人

幼稚園の先生は日々子どもと関わる仕事ですから、何よりも「子どもが好き」という気持ちが大切です。

また、子どもたちのお手本となれるよう、常に明るく前向きな姿勢の人が向いているといえるでしょう。

そのほか、子どものささいな変化にも気づく観察力や、保護者の方や職員などさまざまな人と関わるためのコミュニケーション能力、元気な子どもたちといっしょに走り回る体力なども求められます。

幼稚園の先生の給料

幼稚園教諭の平均年収は約400万円です。
日本の平均年収である462万円と比較するとやや低い傾向にあります。

給与水準は、公立幼稚園教諭の平均年収は482万円なのに対して私立幼稚園教諭は平均363万円と、公立幼稚園の方が高め。

ただしパートやアルバイトなどの非常勤として働く場合は、公立幼稚園教諭の平均年収が184万円、私立幼稚園教諭が217万円と逆転した結果になっています。

参照:内閣府 令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果 厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査の概況

子どもと関わる仕事なら:言語聴覚士もおすすめ

子どもと関わる仕事なら:言語聴覚士もおすすめ
子どもと関わる仕事というと真っ先に幼稚園教諭や保育士が思い浮かびますが、実は言語聴覚士もまた、子どもの成長を助ける仕事の一つです。

言語聴覚士とは、話す・聞く・食べるなどのリハビリテーションを行う専門職です。

小児領域では、ことばの遅れや、声や発音の障害、聴覚障害などの問題を抱えた子どもたちに話しことばや書きことばの訓練を行うなど、コミュニケーションの発達を支援します。

>>小児と関わる言語聴覚士とは?

幼稚園の先生、保育士、言語聴覚士の違い

幼稚園教諭が教育、保育士が保育を目的としているのに対し、言語聴覚士は主に、障がいのある子どもが自立して生活できるよう援助するのを目的としています。

このため言語聴覚士は主に、医療と教育を掛け合わせた療育の場で活躍していますが、子どもの成長を見守り支えるという点では幼稚園教諭と保育士と同じです。

>>言語聴覚士の就職先について|選び方や就職率も解説

「子どもが好き」「子どもと関わる仕事がしたい」という方はぜひ、医療×教育の現場で活躍する言語聴覚士も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

>>言語聴覚療法とは?言語聴覚士の訓練内容・なり方をご紹介

まとめ

満3歳児から就学前の子どもたちに運動や音楽、英語などの教育活動を行うのが、幼稚園の先生の仕事。

それに対して、0歳児から就学前の保育を必要とする子どもたちを預かり、生活全般のお世話をするのが保育士の仕事です。

どちらも子どもの成長を見守るという点では同じですが、預かる目的や対象年齢、仕事内容に微妙な違いがあるので、どのように子どもと関わりたいかで目指す道は変わってくるでしょう。

また、あまり知られていませんが言語聴覚士もまた子どもの成長を助ける仕事の一つです。

医療×教育=療育という、幼稚園教諭や保育士とはまた別の角度から子どもの発達を支援できる職業ですので、子どものサポートに興味がある方はぜひ進路選択の参考にしてみてくださいね。

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また、言語聴覚士科の学科の詳細を知りたい方は「言語聴覚士を目指す専門学校」でご紹介していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。

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