ものづくりの仕事にはどんな種類がある?3つの魅力を解説

高校生になると、進路の悩みが出てきます。学校で配る冊子づくりを手伝うなど、細かな作業が好きな方なら、「ものづくりの仕事が向いている」と考えるかもしれませんね。

ものづくりの仕事と言っても、その種類はなんと100を超えます。「どんな職業があるのか分からない…」なんて方は、多いのではないでしょうか?

将来、ものづくりの仕事に就くことを目指すなら、どんな仕事があるのかを理解しておきたいですね。

今回は100種類を超えるものづくりの仕事のうち、「目に見えるもの」をつくる仕事について、職業の例や魅力を紹介します。

ものづくりの仕事にはどんなものがある?

まずはものづくりの仕事を、「医療系」「製造系」「建築系」「職人系」の4つのジャンルに分けて紹介します。各ジャンルに属する職業の例と、仕事内容を簡単にまとめました。

医療系

人々の健康な暮らしを助ける装具や医療機器をつくります。

装具や医療機器は、いずれも患者さんにとって、なくてはならないものです。医療系のものづくりに携わることは、病気や怪我が原因で生活に不便を感じている方や、心身の問題を改善しようと努力する方を支えることに繋がります。

職業例①義肢装具士

「義肢装具士」は、患者さんの状態や治療内容に合わせて、義肢や装具をつくる仕事です。義肢とは義手・義足など人工の手足のこと、そして装具とは、コルセットやサポーターなど体の痛み・麻痺の軽減を目的として装着する器具のことを指します。患者さん1人ひとりに合わせるため、型取りをしてからつくり始めるのが特徴です。

食事をしたり歩いたり、私たちが当たり前のように送っている生活を、手足を失った方が送るのは困難です。しかし、義肢があれば手足を失くした方でも、以前と同じような生活を送れるようになります。

このように義肢装具士は、患者さんがその人らしい生活を取り戻し、生き生きと毎日を送れるようサポートする仕事です。
このためまさに、ものづくりの技術を活かして、「医療に貢献したい」「患者さんを助けたい」という方にぴったりの職業だといえるでしょう。

>>仕事の魅力から目指し方まで!義肢装具士まるわかりページ

職業例②歯科技工士

「歯科技工士」は歯科医療において、患者さんの治療に必要な歯科技工物をつくります。歯科技工物とは、入れ歯や歯並びの矯正装置などのことです。

歯は食事をする時に使う大事な器官です。加えて見た目の美しさにも関わります。歯科技工物を通して人々のQOL(生活の質)を向上させられるのが、歯科技工士の魅力です。

その他の職業例:医療機器の開発・製造など

製造系

製造系のものづくりでは、原材料を加工することで製品を生み出します。製品に使われる部品をつくることもあります。

特別なスキルや経験がなくてもできる仕事が多く、働きながらスキルアップを目指せるのが魅力です。

職業例①金型工

あらゆる製品のパーツを、常に同じ形・サイズでつくるための金属製の型が「金型」です。そんな金型をつくる仕事を「金型工」と呼びます。

製品のベースとも言うべき金型は、少しの違いが製品自体の品質や性能を左右します。一方で、規定の寸法通りに型ができあがれば、この上ない達成感があります。細かな作業が好きな方は、やりがいを持って働くことができるでしょう。

職業例②パソコン組立・調整工

IT社会と呼ばれるようになった昨今、企業にとって不可欠になったパソコン。「パソコン組立・調整工」は、手順に従ってパソコンを組み立てる仕事です。

パソコンが完成する様子を1から見られるため、コンピューターが好きな方にとっては楽しく、やりがいがあります。

その他の職業例:惣菜製造工、貴金属宝石細工工、印刷機オペレーターなど

建築系

ビルやアパート、マンションなど、建築物づくりに関わる仕事です。

建築物は雨風を防いだり、休息の場を提供してくれたり、私たちの健康的な生活を守ってくれています。人々が快適で楽しい日々を過ごすためには、そんな建築物をつくってくれる仕事が欠かせません。

職業例①建築士

建築物の設計や工事の監理を担う仕事が「建築士」です。依頼主である施主から希望や予算を聞き、意向に基づいて図面を作成。その後は計画通りに建築作業が進んでいるか、進捗を確認します。

自分の考えたイメージが形になり、後世まで残るところにやりがいを感じる仕事です。

職業例②空間デザイナー

建築物の外装を主につくる建築士に対して、内装をつくる仕事が「空間デザイナー」です。コンセプトに沿って照明や壁紙、インテリアを選び、依頼主が希望する通りの空間を演出します。

素敵な内装にするだけではなく、過ごしやすいレイアウトにすることも求められます。与えられた空間を魅力的に演出する方法を考えるのが、空間デザイナーとして働く楽しさです。

その他の職業例:建築設備士、電気設備設計、建築模型士など

職人系

ものづくりに関わる仕事の中でも、憧れの職業としてよく挙がります。前提として優れた技術が必要ですが、生涯にわたって活躍できるのが魅力です。

職人系の仕事は、1つの道を極めることが好きな方に向いています。常に上を目指して邁進すれば、人々の注目を集めることも夢ではありません。

職業例①陶芸家

土とろくろを使い、食器や花瓶などの焼き物をつくる仕事が「陶芸家」です。基本的には依頼を受けて、注文通りに焼き物をつくります。一方、中には作品として焼き物をつくる陶芸家も。

食器なら食事に使ったり、花瓶なら廊下に飾ったりと、多くの焼き物は人々の生活に華を添えてくれます。自分の作品が誰かの暮らしを楽しく彩ることに、やりがいを感じるでしょう。

職業例②ブーランジェ

「ブーランジェ」は、日本語でパン職人のことです。ベーカリーやカフェ、レストラン、ホテルなどでパンをつくります。

欧米化が進む現代では、朝食やおやつとしてパンを食べる機会が増えました。小さな子どもからお年寄りまで、多くの人を笑顔にできるのがブーランジェとして働く魅力です。

その他の職業例:伝統工芸士、彫刻家、パティシエ、寿司職人など

ものづくりの仕事に就く3つの魅力

ものづくりの仕事に就く3つの魅力

ものづくりの仕事には、たくさんの種類があると分かりました。いずれも仕事内容は大きく違いますが、共通する魅力もあります。

ここからは、ものづくりの仕事に関して、多くの職業に共通する魅力をご紹介します。まだ具体的になりたい職業が決まっていない方は、まずものづくりの魅力について、もっと深く知ってみませんか?

魅力を知れば、「将来はものづくりの仕事をしたい」と思う気持ちが、きっと強くなりますよ。

魅力①これからの時代も求められる

現在、日本のものづくり技術が再び高く評価され始めています。日本国内はもちろん、国外の国々からも、その技術が求められているのです。

IT化が進んでいる昨今ですが、IT化に欠かせないロボットやコンピューターなどのパーツをつくるのは人間です。そのような視点で見ると、ものづくりの仕事はこれからも安定して必要とされると考えられます。

特に義肢のように、使う人1人ひとりに合ったものづくりは、人間だからこそ可能です。患者さんに合わせて製作をする医療系のものづくりは、今後も求められ続けることでしょう。

魅力②困っている人の力になれる

生み出したものは様々な形で、誰かの役に立ちます。中でも医療系のものづくりに該当する仕事は、困っている人の力になれるのが大きな魅力です。装具や医療機器を通して、患者さんがより便利で快適な暮らしを送るためのサポートができます。

義肢装具士であれば、失った手足を補い、患者さんの社会復帰を助けることが可能です。手足がなければ難しい「歩く」や「ものを持つ」などの動作。今までできなかった何気ない動作を、義肢を使ってできるようになれば、患者さんが不便を感じることは少なくなります。できないことに対する心の負担も軽減できるでしょう。

魅力③やりがいを感じられる

今回紹介したものづくりに共通しているのは、イメージが実在する“形”になることです。自分の手掛けるものが完成する瞬間が、目で見て分かります。

それだけではなく、完成したものが人々の手に渡り、生活に取り入れられている様子を見ることができます。その分、やりがいを感じやすい仕事と言えるでしょう。

特に医療系のものづくりは、自分のスキルが患者さんの支えに直結します。例えば義肢装具士なら、スキルを高めるほどに使いやすい義肢をつくれるようになります。自分のつくった義肢で、日常生活を取り戻した患者さんの姿を見ることは、大きなやりがいに繋がります。

高齢化が進む日本において、今後、医療はますます求められるようになります。自分のスキルアップが業界を成長させ、さらに多くの患者さんに明るい未来を届けられるようになる。そんなところにも、やりがいを感じることでしょう。

ものづくりは希望をつくる仕事

ものづくりは希望をつくる仕事

ものづくりの仕事は、ただものを生み出すだけの仕事ではありません。ものを通して生活を豊かにしたり、快適にしたり、人々にとっての“希望”をつくることができます。

中でも医療系のものづくりは、年々増えている高齢者をはじめとした人々が健やかに、楽しく暮らすためのサポートができる仕事のため、今後、さらなる活躍が期待されているジャンルと言えるでしょう。患者さん1人ひとりと向き合うことから、力になれた時のやりがいもひとしおです。

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