
こんにちは。神戸医療福祉専門学校中央校の鍼灸科教員 前田 見太郎です。
今回はスポーツに関する疾患から「足の痛み」についてご紹介します。
目次
足裏が痛い!その原因とは
昨今、健康ブームや部活等でマラソンやランニングをしている人が増えていると思います。
こんな症状はありませんか?
朝、起きがけやデスクワークをしていて椅子から立ち上がった時に足裏に
ん?! ジンジンする・・・ 痛みが・・・
ランニング動作の繰り返しで起こる足底筋膜炎かもしれません。
オーバーユース(使い過ぎ)が原因とよく言われています。
足底筋膜炎とは
足には、かかとの骨からそれぞれの足の指に向かって、放射状につながっている繊維組織の束があります。
この繊維組織は足底筋膜といって、歩いたり走ったりした時にその衝撃をやわらげる、バネのような働きをしています。
この足底筋膜に負荷がかかりすぎて、繊維組織が壊れてしまうのが足底筋膜炎です。
足底筋膜炎になると、かかとから土踏まずにかけて痛みを感じます。
朝起きてすぐに1歩目を踏み出した時や、トレーニング開始時など、動き始めに痛みを感じるのが足底筋膜炎の初期症状です。
そのまま放っておいて症状が進行すると、立つ・歩く・階段の上り下りなど日常の動作全般に痛みが生じるようになります。
悪化すると、歩けないほど激しい痛みを感じることもあるため、症状が軽いうちにきちんと治してしまうことが大切です。


足底筋膜炎を引き起こす扁平足
経験上、足底筋膜炎を訴えている患者さんの多くによく見られるのが扁平足です。
足底筋膜は、指5本からかかと1点に繊維組織がつながって、アーチを描いています。
このため人間の足は、土踏まずのところが凹んでいるのが通常です。
しかし、この土踏まずがつぶれてしまっている状態が、扁平足。
座っている時にはきちんと土踏まずがあっても、立つなど足に体重をかけると扁平足になってしまうという人もいます。
このように扁平足の人は、土踏まずを形成するアーチが低下しているため、歩行、ランニング時に衝撃を吸収しきれなくなり足底筋に痛みが発生すると言われています。
扁平足・足底筋膜炎になる原因は?
かかとからつま先の間に弦のように張っている足底筋膜は、衝撃をやわらげる働きを持っています。
この足底筋膜に大きな負担がかかると、扁平足になり、そこから痛みをともなう足底筋膜炎が発症する恐れがあります。
扁平足・足底筋膜炎になる主な原因は、激しい運動です。
ランニングなどで多くの負荷がかかることで、かかと付近の足底筋膜が損傷してしまうんですね。
このため足底筋膜炎は若い男性アスリートに多く見られる症状ですが、実は激しい運動をしていなくても足底筋膜炎になる危険性があります。
それは、筋力の低下や体重の増加。
こういった要素も足に負荷がかかる原因となるため、足底筋膜炎は高齢者や中高年も注意が必要な病気です。
扁平足・足底筋膜炎は体に悪影響を与える
扁平足・足底筋膜炎は、適切な処置をしないとシンスプリントを引き起こすリスクが高まり、膝の内側や股関節、腰にも負担をかけてしまいます。 体のバランスも崩れることあります。
特に足を使うスポーツに限らず、腕を使うスポーツにも影響を与えてしまうのです。

足が回内してしまうと腕の位置が下がる。テニスであれば打点が低くなる。
トラック競技やゴルフなどでは踏ん張る力や踏み切る力が効かないなど影響を及ぼすことも考えられるのです。
足底筋膜炎・扁平足はアスリートのパフォーマンスを低下させる一つの要因です。
予防法はアスファルトの上を長時間、走らないとか、靴選びからインソールによる除圧など様々です。
足裏が痛い時のおすすめセルフケア
しかし、これを見ている方々は多分、痛いんですよね 足裏が・・・ すねの内側が・・・
そこで、ここからはすぐに実践できるセルフケアについて紹介していきます。
アイス・ヒートメソッド
セルフケアとして、まず安静とアイス・ヒートメソッドをオススメします。
15分冷して10分温める(足浴がベスト) これを数回、繰り返す。
足の裏がジンジンとしながら急激に温まる感覚が心地よいはずです。
これをするだけで、足の疲れが少し楽になりますよ。
インソールを使う
扁平足は、足底筋膜炎に負荷がかかりやすい形状になっています。
そこで扁平足の方は、土踏まずを高くするようなインソールを使用すると、足底筋膜炎の痛みやストレスが緩和される場合がありますよ。
インソールの選び方は、負荷を分散させられる厚いものや、かかとが内側に倒れないよう、かかとの内側が高くなっているものを選ぶのがポイント。
自分の足にフィットするインソールをシューズに入れれば、それだけでぐっと歩行が楽になります。
軽度の足底筋膜炎なら、継続して足底筋膜への負担を軽減することでそのまま回復することもあります。
サポーターを使う
インソールと同様に、サポーターも足底筋膜炎のストレスを軽減するのに有効です。
スポーツメーカーなどが足底筋膜炎の人向けに専用の商品を販売しているので、見てみるといいでしょう。
特殊クッションやベルト固定など機能が充実しているため、インソールよりさらにしっかりと踵を保護できます。


まとめ
そのほか足底筋膜炎のケアには、体の重心を前に持ってくるトレーニングや、ボールを使って足裏で転がすという方法もあります。
しかし、こういったトレーニングは少しやり方を間違えると、逆に痛みを強くするケースもあるので私はあまりオススメしていません。
足底筋膜炎は放置すると1年以上長引き、最悪の場合治るまで数年単位を要する難治性足底筋膜炎になってしまう危険性もある病気です。
足底筋膜炎は単純ではないのでまず、整形外科でしっかりと診ていただいて日常的なケアとして鍼灸治療を受けるのがよいと思います。
是非、参考にしてみて下さいね。
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「鍼灸とエステを融合させた施術を行うサロンで活躍中」(2013年度卒業)
「25歳で開業、今では1日30名以上の患者様を治療。2017年に2店舗目も」(2010年度卒業)
「訪問鍼灸専門の治療院を開業」(2008年度卒業)
「鍼灸院を営みながらスポーツトレーナーとして活動」(2006年度卒業)
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