
こんにちは。鍼灸科教員の笹尾 可那です!
今回の鍼灸科ブログシリーズ第5弾は、「鍼灸師が教える不眠解消法」をご紹介します★
不眠はよくある症状の一つで、全国民の20%、つまり5人に1人は不眠の症状に悩んでいるといわれています。もちろん一過性のものもあれば、慢性的にずっと続いているものもあり、人によって症状の度合いは違いますが、不眠は「眠れない」というだけの問題ではなく集中力の低下や疲労感、倦怠感、抑うつなど様々な症状をひきおこす原因にもなります。
今回は東洋医学的な視点から不眠解消に役立つ方法を鍼灸師の笹尾がお伝えしたいと思います。
【不眠の原因とタイプ】
- 食生活が不規則で、夜寝る前に食べることが多い、または夜寝る前に寝酒を飲むのが習慣になっている。
→ ”食べ過ぎ消化不良タイプ” - 寝る前に次の日にやることをあれこれ考え始めたり、その日やり残していることを思い出すと気になって眠れなくなる。
→ ”緊張イライラタイプ” - 寝る前に人間関係の悩みやネガティブなことについて思い悩んでしまう、またはふと不安な気持ちに駆られて胸がどきどきして眠れなくなる。
→ ”不安くよくよタイプ” - 寝つきは悪くないが、眠りが浅く数時間ごとに目が覚めてしまう、または早朝に目が覚めてしまう。
→ ”のぼせ集中力低下タイプ”


【東洋医学的な不眠解消法】
◆タイプ別の解説と養生法
1.食べ過ぎ消化不良タイプ
胃腸に熱がたまることにより、眠りが浅くなってしまう食べ過ぎ消化不良タイプの不眠はまず生活習慣(特に食習慣)を見直すことが不眠解消のキーポイントです。遅くとも寝る3時間前には夕食は済ませておきたいところですが、帰るのが遅くなる人の場合は辛いものや脂っこいもの、乳製品(牛乳、チーズやヨーグルトなど)は避け、豆腐や卵、鶏(むね肉やささみ)、温野菜などを、よく噛んで胃にかかる負担を少しでも減らすようにしながら食べましょう。
寝酒は飲まないほうが、疲労感が抜けやすく眠りも深くなりますが、どうしても飲まないと寝付けない人の場合はホットワインや薬膳酒などを試してみてはいかがでしょうか。
2.緊張イライラタイプ
しっかり者で責任感が強い反面、ストレスを抱えやすく神経質な一面をもつ緊張イライラタイプの不眠はまず、ストレスを上手に発散することが大切。昼間に頭や目を使いすぎることも不眠の原因になってしまいます。昼間、ずっと同じ姿勢で作業をすることが多い人は、こまめに伸びをしたり、歩いたり、なるべく身体を動かすことを意識すると良いでしょう。また適度な運動はストレスの発散にもつながるのでおすすめです。また夜、寝る1時間前にはTVやスマホの電源は切って、目を休めるようにするだけでも、眠りの質がぐんと良くなります。翌日やることが気になって眠れない人の場合は、やるべきことを一度すべてノートに書いてから寝る習慣をつけると良いでしょう。
3.不安くよくよタイプ
よく人に気を使い、ちょっとした事でくよくよ悩みやすい不安くよくよタイプの人は、過去の出来事に対しての後悔や漠然とした未来の不安などが寝る前になるとぐるぐると頭の中をめぐり始め眠れなくなることが多いのが特徴です。気にするなと言われても気になるのが人間というものですが、気にしても解決しないことは気にしないことも大切です。
寝る前にセルフマッサージをしたり、好きな音楽を聞いてリラックスするなど、自分のための心地よいと感じる時間をきちんと作ると、心身のリラックスにつながるのでおすすめです。心地よい香りは自分への深い集中とリラックスを助けてくれますので、すきなアロマを部屋に置くのも良いでしょう。
4.のぼせ集中力低下タイプ
立ち仕事が多く足腰を酷使している人や老化に伴って現れるのが、のぼせ集中力低下タイプの不眠です。仰向けに寝ると腰が痛くて眠れなかったり、朝起きた時に腰や膝を伸ばすと痛いと感じる人は要注意。寝具を工夫して自分に合ったものに変えることも有効ですが、寝る前に足の裏やふくらはぎをよくマッサージしたり、温めたりするのもおすすめです。
また日常的に腹筋や背筋を鍛えたり、腹式呼吸でインナーマッスルを意識して使うことも足腰への負担を軽減するので効果的です。腹式呼吸は臍の下(指4本分くらい下)の「丹田」と呼ばれる場所を意識して行うと良いでしょう。
◆ツボ押し
【不眠によく効くツボ】
・失眠 ・百会
「失眠」「百会」のツボに、それぞれのタイプ別のツボをプラスしてみよう!
食べ過ぎ消化不良タイプ → 天枢 豊隆
緊張イライラタイプ → 行間 足竅陰
不安くよくよタイプ → 神門 三陰交
のぼせ集中力低下タイプ → 神門、太渓
【ツボの位置】
まとめ
いかがだったでしょうか?是非参考にしてみて下さいね!
ではまたお会いしましょう。
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