義肢装具士に必要な資格とは?免許取得への道のりを解説

義肢装具士に必要な資格とは?免許取得への道のりを解説
  • 神戸医療福祉専門学校
    義肢装具士科

  • 神戸医療福祉専門学校 三田校 義肢装具士科は日本で唯一の4年制。
    義肢装具士の輩出数全国No.1の名門校で、国際義肢装具協会(ISPO)の認定校です。
    モノ作りと医療を深く学ぶ実習中心のカリキュラムで確かな力が身につきます。産学連携による特別実習では、グローバルな最新技術が学べ、パラアスリート支援の第一人者である臼井二美男先生など、業界の第一線で活躍されているさまざまな方の講義が受けられます。

障がいを持った方たちの手や足となってその生活をサポートする、義手・義足。

そんな義肢や装具を製作する「義肢装具士」は、モノづくりで医療に貢献する、国家資格が必要な職業です。

そこでこの記事では、義肢装具士国家試験の内容や受験者数、合格率について解説。

さらに、その受験資格を得るための進路の選び方を、ルート別にわかりやすく説明します!

  • 神戸医療福祉専門学校 義肢装具士科

  • 神戸医療福祉専門学校 三田校 義肢装具士科は日本で唯一の4年制。
    義肢装具士の輩出数全国No.1の名門校で、国際義肢装具協会(ISPO)の認定校です。
    モノ作りと医療を深く学ぶ実習中心のカリキュラムで確かな力が身につきます。産学連携による特別実習では、グローバルな最新技術が学べ、パラアスリート支援の第一人者である臼井二美男先生など、業界の第一線で活躍されているさまざまな方の講義が受けられます。

義肢装具士の仕事

義肢とは、切断などによって手足を失った人が装着する、義手や義足などの人工の手足のことです。

装具とは、病気やけがの治療、または失われた機能を補助するために装着する補助器具のことを指します。

こういった義肢・装具を作るのが、義肢装具士の仕事です。

幹部の採寸・採型をして一から製作を行い、形ができあがった後も仮合わせ・調整を繰り返すことで装着感を追求していきます。

一人一人に適合した義肢装具を作ることで、患者さんの快適な毎日をサポートする、医療業界の職人です。

義肢装具士を目指すのに必要な資格とは?


義肢装具士になるには、国家資格である「義肢装具士」の資格を取得する必要があります。

しかし、義肢装具士国家試験は誰でも受けられるわけではありません。

義肢装具士国家試験を受けるためには、以下のうちいずれかの条件を満たすことが、その受験資格として定められています。

  • (1)大学または義肢装具士養成所において、3年以上義肢装具士として必要な知識及び技能を修得したもの
  • (2)大学もしくは高等専門学校、養成所において1年(高専は4年)以上修業し、指定科目を修め、義肢装具士養成所で、2年以上義肢装具士として必要な知識及び技能を修得したもの
  • (3)職業能力開発促進法に基づく義肢及び装具の製作に係る技能検定に合格した者のうち、義肢装具士養成所で1年以上義肢装具士として必要な知識及び技能を修得したもの
  • (4)外国の義肢装具の製作適合等に関する学校もしくは養成所を卒業し、又は外国で義肢装具士の免許に相当する免許を受けた者であって、厚生労働大臣が(1)、(2)又は(3)に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定したもの
  • (5)義肢装具士法施行の(昭和63年4月1日)前にすでに義肢装具士として必要な知識及び技能の修得を終えている者

【参考URL】
厚生労働省「義肢装具士国家試験の施行」

義肢装具士国家試験の受験資格を得る方法

義肢装具士国家試験を受けるための受験資格の詳細は、厚生労働省のHPに掲載されています。

しかし、少し難しい文章で書かれているので、これから義肢装具士を目指そうという人が進路選びの参考とするには、分かりにくいかもしれません。

そこで、ここではもっと分かりやすく、義肢装具士国家試験の受験資格を得る方法について紹介します。

まず、義肢装具士国家試験の受験資格を得るには、大きく分けて以下の4つの方法があります。

  • 養成施設の専門学校を卒業
  • 義肢装具士コースのある4年制大学を卒業
  • 短大・大学に通った後、養成校で2年以上学ぶ
  • 外国の義肢装具士養成学校を卒業する

それぞれの進路の特徴について、一つずつ解説していきましょう。

養成施設の専門学校を卒業

義肢装具士国家試験の受験資格を得る1つ目の方法が、養成所として指定されている専門学校を卒業することです。

現在日本で養成所に指定され、義肢装具学科がある専門学校は以下の6校です。

  • 神戸医療福祉専門学校 三田校
  • 西武学園医学技術専門学校東京 新宿校
  • 専門学校日本聴能言語福祉学院(愛知)
  • 国立障害者リハビリテーションセンター学院(埼玉)
  • 北海道ハイテクノロジー専門学校
  • 熊本総合医療リハビリテーション学院

これらの専門学校で専門知識や技術を習得して卒業すれば、義肢装具士国家試験の受験資格を得ることができます。

進路として専門学校を選択するメリットは、3年間という最も短い期間でなおかつ学費を抑えて、受験資格が得られることです。

このため義肢装具士を目指す人にとって、最も一般的な受験資格の取得方法となっています。

義肢装具士コースのある4年制大学を卒業

義肢装具士国家試験の受験資格を得る2つ目の方法は、義肢装具士コースのある4年制大学を卒業すること。

4年制大学に進学すると、専門学校に比べて、受験資格を得るのに1年多くの時間を費やさなければなりません。

また、専門学校に比べると、義肢装具士に必要な知識以外の教科も多く学ぶ必要があることも、知っておくべきでしょう。

短大・大学に通った後、養成校で2年以上学ぶ

義肢装具士国家試験の受験資格を得る3つ目の方法は、他の大学・短大に通った後、義肢装具士養成施設で学ぶ方法です。

具体的には、一般的な短大や大学で1年以上学び、所定の科目を履修。

その後、先に紹介した義肢装具士養成施設(専門学校や大学)で2年以上学べば、義肢装具士国家試験の受験資格を得ることができます。

ただし、実際に義肢装具士の養成校で、2年制のところはありません。

このため、義肢装具士コースがある4年制の大学か、養成校として指定されている3年制または4年制の専門学校で学ぶ必要があります。

外国の義肢装具士養成学校を卒業する

今まで紹介した上記3つが、義肢装具士国家試験の受験資格を得る一般的な方法です。

ただし、そのほかにも特別に、以下のような方法で義肢装具士国家試験の受験資格が得られるケースもあります。

  • 外国の義肢装具士養成学校を卒業
  • 海外で義肢装具士に相当する資格を取得

しかし、これらの条件はほぼ例外で、一般的な方法ではありません。

その国の義肢装具士の教育レベルが低かったり、日本の義肢装具士に相当する資格だと認めてもらえなかったりすると、受験資格が得られない場合があります。

自分が受験資格の要件を満たしているかどうか確認したい場合は、厚生労働省(医政局医事課試験免許室)に問い合わせて確認しましょう。

義肢装具士の資格を取得するなら、特別な事情がない限りは国内の指定施設で学ぶのがおすすめです。

義肢装具士国家試験の内容

義肢装具士国家試験の内容
ここまで、義肢装具士国家試験を受けるための受験資格を得る方法について解説してきました。

次は、その義肢装具士国家試験について、試験概要や受験者数、合格率などその内容について説明していきます。

試験概要

義肢装具士の国家試験は、昭和62年に施行された義肢装具士法第11条に基づいて開始。

厚生労働省の監修にて行われ、指定試験機関である財団法人テクノエイド協会が試験を実施します。

実施日は年に1回、3月の上旬に東京の会場にて行われ、その受験料は59800円となっています。

試験科目

義肢装具士国家試験の試験は1日かけて行われます。
その科目は以下の通りです。

  • 臨床医学大要(臨床神経学、整形外科学、リハビリテーション医学、理学療法・作業療法、臨床心理学および関係法規を含む。)
  • 義肢装具工学(図学・製図学、機構学、制御工学、システム工学およびリハビリテーション工学)
  • 義肢装具材料学(義肢装具材料力学を含む)
  • 義肢装具生体力学
  • 義肢装具採型・採寸学
  • 義肢装具適合学

問題は多岐選択式で、130点満点中、78点以上(60%)以上で合格となります。

【参考URL】
厚生労働省「義肢装具士国家試験の施行」

受験者数

義肢装具士国家試験の受験者数は他の国家資格と比べるとやや少なく、毎年250〜300名前後。

直近のデータだと、平成2019年の試験では263人が、そして2020年では208人が義肢装具士国家試験を受験しています。

合格率・受験の難易度

直近の過去5年間の受験者数と合格者数および合格率のデータは、以下の通りです。

実施年 受験者数 合格者数 合格率
2020年 208人 164人 78.8%
2019年 263人 235人 89.4%
2018年 232人 198人 85.3%
2017年 254人 221人 87%
2016年 233人 196人 84.1%

過去5年間の合格率の平均は、85.46%前後と高い数字になっています。

しかしこれは受験者のほとんどが、養成施設で専門的な知識を学んできているため。
逆に言えば、指定の養成施設でそのための教育を受けても、約2割の人が落ちてしまっているということです。

このため、合格率が高いからといって油断せず、今まで学んだことをしっかり復習してのぞむことが大切です。

【参考URL】
公益社団法人テクノエイド協会「義肢装具士情報」

登録申請をして、義肢装具士免許を取得しよう

義肢装具士国家試験に合格した後は、義肢装具士の免許を取得するために登録申請が必要です。

この手続きを行ってはじめて、義肢装具士の国家資格取得者として名簿に登録されます。

戸籍抄本や本人確認書類など、必要書類の提出を忘れないように注意しましょう。

また、義肢装具士の国家資格は更新制ではないので、一度取得してしまえばその後はずっと義肢装具士として働くことが可能です。

義肢装具士の就職先は?

義肢装具士の免許を取得した人の主な就職先は、義肢装具士製作所や医療機関です。

義肢装具士の8割〜9割は、全国に約300社ある民間企業の義肢製作事業所に就職。

医療機関に勤める場合は、事業所と提携している病院・リハビリテーション施設などで、スタッフと連携しながらチーム医療を実践します。

まとめ

義肢装具士になるには、義肢装具士の国家試験に合格する必要があります。

そして、その受験資格を取得するには、義肢装具士の指定養成校での勉強が必要になります。

しかし、その指定校は2020年現在、全国にまだ10校しかありません。

その中でも、神戸医療福祉専門学校の義肢装具士科は、受験資格獲得の最短ルートとして一般的な3年制だけでなく、じっくり学べる4年制も選択できる専門学校。

4年制の義肢装具士科を選んだ場合は、大学と同様に大学院入学資格も得られる高度専門士の称号をもらえるのが魅力です。

最短で受験資格を取得したい人も、じっくり義肢装具士の道を進みたい人も、ぜひ神戸医療福祉専門学校で、モノづくりを活かして人を助ける義肢装具士を目指しませんか?

監修・運営者情報

監修・運営者<神戸医療福祉専門学校 中央校>
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