義肢装具士の教育訓練給付金について

  • この記事は、神戸医療福祉専門学校の義肢装具士科が執筆しています。

すでに社会に出て働き始めている社会人の方でも、国から給付を受けながら義肢装具士の国家資格取得を目指すことができることをご存知でしょうか。
忙しく働いている方にとって新しく何かを学ぶというのは、なかなかハードルの高いことではないかと思われます。
しかし自分の人生について深く考えてみたときに、「本当は学び直して就いてみたい職業がある…」という人もいるでしょう。
今回はそんな方にぜひ推奨したい給付制度である、教育訓練給付金について詳しくお教えしたいと思います。

  • この記事は、神戸医療福祉専門学校の義肢装具士科が執筆しています。

教育訓練給付制度とは?

働く社会人の方に対して教育訓練講座にかかる受講費用の一部を給付金として援助する制度が、教育訓練給付制度です。
雇用の安定と再就職の促進を目的として設けられている制度で、社会人の新たな能力開発のための取り組みや中長期的なキャリア形成の支援をするという名目で給付金が支給されます。
給付金の受給には一定の条件を満たしている必要がありますが、その条件を満たした上で指定の学科へ進学することで、返還する必要のない給付金を受け取ることができるという画期的な制度なのです。

教育訓練給付金の受給に関して

受給資格

教育訓練給付金の受給資格は、以下の①、②のいずれかの条件を満たすことで得ることができます。

  1. 初めて教育訓練給付金を受給する場合に、受講開始日までに雇用保険の被保険者である期間が通算して2年以上あり、尚且つ在職中もしくは離職後1年以内である。
  2. 教育訓練給付金を受給するのが2回目以降である場合に、前回の受講開始日から今回の受講開始日までに雇用保険の被保険者である期間が通算して3年以上ある。

給付額

給付額教育訓練を受講し終えると、受講した訓練施設に支払った入学金や授業料などの学費のうち、50%分の給付金が支給されます。これは総費用が4,000円以上の講座が対象で、年間最大で40万円と定められています。つまり3年間の受講期間があった場合、最大で120万円の給付金を受け取ることができます。
また受講終了後1年以内に、指定の資格を取得した上で一般被保険者として資格に相応する職に就いた場合、教育訓練にかかった経費の20%が追加支給されます。
ここまでを合計すると、最大で教育訓練にかかった費用の70%が支給されることになり、受講期間が1年間の場合は最大56万円、2年間の場合は最大112万円、3年間の場合は最大168万円となるのです。

受給のための手続きの流れ

教育訓練給付金の受給には事前の手続きが必要で、受講開始の1ヶ月前までに申請手続きをしなくてはいけません。
また、受講開始の前に必ず訓練対応キャリアコンサルタントから訓練前キャリアコンサルティングを受ける必要があり、さらにジョブカードの発行も必須となっています。

受給資格や支給要件を確認

教育訓練給付制度を利用して教育訓練を受講することを決めた方は、まずはお近くのハローワークに行き、受講開始予定日時点での受給資格の有無や支給要件などをチェックしましょう。

訓練前キャリアコンサルティングの受講とジョブカードの作成

ハローワークで受給が可能であると判断できた場合、次に訓練前キャリアコンサルティングの受講とジョブカードの作成をします。
訓練前キャリアコンサルティングは、訓練対応キャリアコンサルタントより受講することになります。ハローワークにて、キャリアコンサルタントの所在を確認することができます。
ちなみに在職の場合、訓練前キャリアコンサルティングを受けなくとも、勤務先の雇用保険適用所の事業主による証明書類を提出することで、教育訓練の受講が承認されます。

受講前の給付金受給申請手続き

ジョブカードが交付されたら、それを含む必要書類をハローワークへ提出し、給付金受給の申請手続きを行います。ここまでを、受講開始日の1ヶ月前までに済ませておかなくてはいけません。

訓練期間中の支給申請

訓練期間中でも6ヶ月ごとに支給申請を行うことで、教育訓練中から給付金を受給することが可能です。受給するには、6ヶ月の受講期間が終了した翌日から1ヶ月以内に必要書類をハローワークへ提出して支給申請をします。

受講後の給付金支給申請手続き

教育訓練の過程をすべて修了したら、修了日の翌日から1ヶ月以内に必要書類をハローワークへ提出し、支給申請をします。

資格取得・就職後の追加給付の支給申請手続き

その後、受講終了日の翌日から1年以内に資格の取得と就職をしたら、追加給付の支給申請をします。一般被保険者として雇用された日の翌日から1ヶ月以内に、必要書類をハローワークへ提出しましょう。

制度の拡充でさらにお得に

制度の拡充でさらにお得に教育訓練給付制度が拡充され、2018年の1月より給付内容が変更されました。
これまでは給付額は受講にかかった経費の20%と定められていたところを、50%に変更され、給付額の上限も10万円から年間40万円まで引き上げられました。さらに追加給付として、受講経費の20%が就職後に支給されるシステムも生まれました。
またこれまでは最長1年であった受給期間も変更され、変更後は通常で2年、資格につながる場合は最長3年となりました。そのため、これまでは最大10万円であった給付額が、最大で168万円という破格の引き上げとなったのです。
これだけお得に職業訓練が受けられるというのは、キャリアチェンジをお考えの方にはとても大きな追い風となるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、教育訓練給付金やその制度についてご説明してきました。
ここで紹介した教育訓練給付金を受給して、実際に社会人から義肢装具士科に入学し、その後就職を果たした学生がたくさんいます。
義肢装具士へのキャリアチェンジをお考えの方はぜひ一度、教育訓練給付制度についてチェックしてみてはいかがでしょうか。

>>義肢装具士になるには知っておきたいこと