神戸医療福祉専門学校
義肢装具士科神戸医療福祉専門学校 三田校 義肢装具士科は日本で唯一の4年制。
義肢装具士の輩出数全国No.1の名門校で、国際義肢装具協会(ISPO)の認定校です。
モノ作りと医療を深く学ぶ実習中心のカリキュラムで確かな力が身につきます。産学連携による特別実習では、グローバルな最新技術が学べ、パラアスリート支援の第一人者である臼井二美男先生など、業界の第一線で活躍されているさまざまな方の講義が受けられます。
義足というと日常生活で使用する形状をイメージしますが、スポーツ用の義足について知らない方も多いのではないでしょうか。
たとえばスキーに用いる義足は、通常の義足とは異なり防水加工や滑走用にシリンダーを改良するなど競技用に合わせて設計しています。
今回はスキーが好きな方やスポーツと義足について関心のある方に向けて、スキー用義足の特徴や使用者のメリットなどを紹介します。
神戸医療福祉専門学校 義肢装具士科
神戸医療福祉専門学校 三田校 義肢装具士科は日本で唯一の4年制。
義肢装具士の輩出数全国No.1の名門校で、国際義肢装具協会(ISPO)の認定校です。
モノ作りと医療を深く学ぶ実習中心のカリキュラムで確かな力が身につきます。産学連携による特別実習では、グローバルな最新技術が学べ、パラアスリート支援の第一人者である臼井二美男先生など、業界の第一線で活躍されているさまざまな方の講義が受けられます。
目次
スキー用の義足の特徴
まずはスキー用の義足とは何か、基本や特徴について解説します。スキー用の義足は、日常生活で装着する義足と形状は似ていますが、機能に大きな違いがあります。
1つはスキー特有の負荷に耐えられる機能です。
スキーの場合は、滑走時に関節などへ強い負荷が生じるだけでなく、脚を曲げた状態と伸ばした状態、中間の姿勢などさまざまな姿勢で体重を支えます。
そのためスキー用の義足に求められる機能は、強い衝撃や負荷に耐えられる機構と競技としてスキーの記録を伸ばせることです。
また、スキー用の義足は、大きく2つの特徴もあります。
- 防水機能に優れている
- 油圧と空圧2つの機構を使用している
これらの特徴について、さらに詳しく解説していきましょう。
防水加工
スキーを行うと義足に雪が入るため、通常の義足ではサビなどの劣化に繋がってしまわぬように防水加工が必要です。
そのためスキー用の義足は防水加工されたパーツを組みこみ、雪が入っても機能性に影響を与えないよう対策されています。
具体的な防水加工部は、以下のように各パーツに施されているのが特徴です。
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- 膝
- 可動部でスキー場など雪だけでなくプールなどにも対応しているタイプがある
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- 足裏
- 防水加工だけでなくすべり止めなども付けていることが多い
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- アダプター
- いわゆるすねの部分。足裏と膝部分との接続部分に防水加工を施すだけでなく、クランプやネジにも防水効果がある
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- ライナー
- 太ももや膝など義足を装着するパーツにも耐水性を付けたパーツがある
油圧と空圧のシリンダー
スキー用の義足には、油圧式と空圧式2つのシリンダーをすねに該当する部分に実装しています。
シリンダーとは、伸縮運動を支える機械部品の1つで、内部に液体や空気を入れると小さな圧力で大きな力を出す仕組みのことです。
そしてシリンダーの機能には、以下のような強みがあるのでスキー用の義足にも用いられています。
-
- 出力
- 小さな力で大きな力を出す
-
- 速度
- 伸縮や何らかの動きの速度を制御できる(筋肉のように速く曲げたり、ゆっくり動かしたりできる)
スキー用の義足の場合は、油圧式と空圧式のシリンダーを用いて、脚の曲げ伸ばしをスポーツ時の負荷に耐えられるよう制御しています。
また、それぞれの役割を簡単に解説します。
-
- 油圧式
- 膝を曲げる時にかかる大きな力を、油の抵抗力で制御
-
- 空圧式
- 膝を伸ばす時にかかる力を制御、急激に伸びず・ゆっくり過ぎない速度を保てるため
このようにスキー用の義足は、日常生活ではかからない大きくかかる負荷に耐えたり、瞬発力を発揮したりするために、2種類のシリンダーで支えているのが特徴です。
スキー用の義足を使うことのメリット
続いてはスキーを行う時に、スキー用の義足を使用するメリットを紹介します。
普段の生活では気づかないところですが、各スポーツや日常生活、特殊な運動・動作によって足にかかる負荷や必要な動きは違います。
そのため義足を製作している義肢装具士は、用途・環境に合わせてさまざまな種類の義足を設計・開発しています。
どのような部分がメリットになっているのか、詳しくみていきましょう。
膝を曲げての滑走が可能になる
スキー用の義足は、膝を曲げた状態で滑走できます。
日常生活で使う義足は、用途に合わせて設計・開発されているので、日常生活用の義足はスキーした際の膝を曲げた状態の負荷には向いていません。
一方スキー用の義足は膝の角度を調整した上でロックできたり、独立した2つのシリンダーによる支えがあったりすることで、膝を曲げた状態で安定して滑走可能です。
参考URL:
http://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No265/7_story.html
足の疲労を和らげることができる
スキーには義足の他にアウトリガーと呼ばれる、片足を板に装着し1つの板で滑走するタイプも使用されています。
しかし義足と違い、滑走以外の場所では歩行が難しく、片足でバランスを取るため一方の足や特定の部位に疲労が溜まりやすい傾向です。
スキー用の義足は、日常生活の義足と同じく歩行が可能(主に短距離)で、両足を使い滑走できます。
さらにシリンダーが負荷の軽減・制御も行うため、足の疲労を和らげることができます。
参考URL:
http://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No265/7_story.html
スキー場での移動も楽になる
スキー用の義足は、日常生活向けの義足と同じ形状ですので、スキー場内での歩行もできます。
通常、義足でスキーを行う場合には、アウトリガーと呼ばれる小さな板がついた杖を使います。
しかし、アウトリガーはスキー後に義足に付け替える必要があるため、スキー場の移動に時間や手間がかかります。
一方スキー用の義足は、膝継ぎ手のロックを解除することで座ることもでき、スキー場内の移動もパーツの付け替え無しで可能です。
ただし、重量があるため、足場の不安定な場所を移動する時は日常生活用の義足などに変える必要もあります。
必ずしもスキー用の義足で移動するのがベストではない点には注意しましょう。
参考URL:
http://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No265/7_story.html
スキー用の義足を作る義肢装具士
今回紹介したスキー用の義足は、義肢装具士と呼ばれる職業の方が設計・開発・調整に関わっています。
義肢装具士は、以下のような知識と技術を必要される専門性の高い仕事です。
-
- 医学に関する知識
- 解剖学やリハビリテーション、臨床神経学など複数の科目を学ぶ
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- 義肢装具の基礎知識
- 義肢の歴史や機能、製作方法など
-
- 義肢装具に関する技術
- 義肢装着者の体に合わせて設計・製作・調整を行い、負担の少ない状態で利用できる状況を見極める
義足を一人でも多くの人に届けたいなら
今回はスキー用の義足について解説してきました。
スキー用の義足は、事故や病気などで足を失った方が趣味や競技としてスキーを行うために欠かせないものです。
中には、自分の手で義足を作ってみたいと思った方もいるのではないでしょうか。
神戸医療福祉専門学校の義肢装具士科では、義肢装具士になるために必要な医療知識と義肢装具の知識を学べ、実際に義肢を製作できる実習があります。
4年かけてじっくり身に付けることが可能です。
義足製作に関心がある方は、まずは神戸医療福祉専門学校の義肢装具科の資料請求や、体験入学を検討してみてくださいね。
義肢装具士を目指すなら神戸医療福祉専門学校で学びませんか?
神戸医療福祉専門学校の義肢装具士科は、国家資格である義肢装具士の合格率が96.7%!(2019年度実績)
義肢装具士養成校、日本で唯一の4年制専門学校で、最新技術&グローバルな学びで多彩な活躍を目指せます。
4年制独自のカリキュラムで、医学や工学の基礎知識から整形靴の本場であるヨーロッパでマイスターの国家資格を取得したヘルプスト先生より直接指導を受けられます。
卒業生の声
「患者さんの願いを叶えられるスペシャリストをこれからもめざしていきます。」(2017年度卒業)
「患者さんに本当に喜んでいただけた時、やりがいを感じます。」(2008年度卒業)
ご興味がある方はぜひ以下のリンクより学校の詳細をご覧ください!
監修・運営者情報
監修・運営者 | <神戸医療福祉専門学校 中央校> 鍼灸・介護・精神 |
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住所 | 〒650-0015 兵庫県神戸市中央区多聞通2-6-3 |
お問い合わせ | 078-362-1294 |
詳しくはこちら | https://www.kmw.ac.jp/ |
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