作業療法士の臨床実習とは?

  • この記事は、神戸医療福祉専門学校の作業療法士科が執筆しています。

作業療法士を目指すために日々多くの情報を調べている人の中には、臨床実習という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
しかし、臨床実習とは一体どんなことをするものなのか、見えてこない人も多いと思います。
そこで今回このページでは、作業療法士の臨床実習について様々な方面から解説していきたいと思います。
  

  • この記事は、神戸医療福祉専門学校の作業療法士科が執筆しています。

臨床実習の種類

まずは、作業療法士の臨床実習についてお話ししていきたいと思います。
作業療法士の臨床実習は大きく4つに分けることができ、いずれも内容が異なります。
では、一つ一つ見ていきましょう。

臨床実習Ⅰ(基礎)

まずは臨床実習Ⅰ(基礎)です。
臨床実習Ⅰ(基礎)は養成施設問わず、1年次に行われる臨床実習です。
作業療法士を目指す人にとって一番はじめに体験する臨床実習で、1年次の2月から3月にかけて行われます。
臨床実習Ⅰ(基礎)は、1年次の講義で学んだ基礎科目、基礎専門科目、専門科目などの内容が現場ではどのような意味を成しているのかを考えることを目的とした内容になっています。
そして、実習先にあたる施設を多く見て、実際の対象者(患者)の人々と接し、さまざまなことを学んできます。
実習後は病院や施設などを実際に見学し、どのような症例があるのか、そしてどのように問題を解決しているのかを見ていき、レポートなどにまとめて報告を行なっていきます。

臨床実習Ⅱ(評価)

次は臨床実習Ⅱ(評価)です。
臨床実習Ⅱ(評価)は養成施設問わず、2年次に行われる臨床実習です。
臨床実習Ⅰ(基礎)と同じように年次の終わりに行われ、ほとんどが2年次の1月から2月にかけて行われます。
臨床実習Ⅱ(評価)は2年間学んできた知識や技術を磨き、評価できるようになることを目的とした内容になっています。
そして、臨床実習Ⅱ(評価)では実習先の病院や施設などで実習指導を担当する人の元で、対象者(患者)に対しどのような評価をし、知識や技術を施していけばいいのかを覚えていきます。
実習後は対象者の観察をするときの注意するべき点をはじめ、問題点をどのように情報収集していくのか、原因を解決するためにはどうしたのかをレポートなどにまとめて報告を行なっていきます。

臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)

次は臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)です。
臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)は養成施設問わず3年次、もしくは4年次に行われる臨床実習です。
臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)は、今までの臨床実習Ⅰ(基礎)や臨床実習Ⅱ(評価)と異なり、夏などの時期に行われます。

臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)は対象者が抱えている問題点がなんなのかを見抜き、どのような治療を行なっていけばいいのかをプランニングできる力を身につけることを目的とした実習です。
そのため、これまで学んできた知識や技術を活かしながら、実習指導者である病院や施設内の人の元、治療計画に沿って訓練を行い、記録の付け方などさまざまなことを学んでいきます。
実習後は治療計画をプランニングできたのか、さらに実習中に出てきた問題点をどのように解決すればいいのかなどをレポートなどにまとめて報告を行なっていきます。

臨床実習Ⅳ(総合Ⅱ)

臨床実習Ⅳ(総合Ⅱ)最後は臨床実習Ⅳ(総合Ⅱ)です。
臨床実習Ⅳ(総合Ⅱ)は養成施設問わず3年次、もしくは4年次に行われる臨床実習です。
臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)と同じく、臨床実習Ⅳ(総合Ⅱ)も臨床実習Ⅰ(基礎)や臨床実習Ⅱ(評価)と異なっており、9月など秋に行われます。

臨床実習Ⅳ(総合Ⅱ)は、臨床実習Ⅲ(総合Ⅰ)の派生にあたる内容となっており、評価過程でプランニングされた治療計画の結果をもとに、実践した訓練の結果を検証し、どのような問題点があったのかを改めて確認できるようになることが目的です。
そのため、臨床実習の集大成とも言える内容となっていることから、自身が身につけてきた知識や技術を、卒業後の臨床活動で生かせるようにさまざまなスキルを身につけていきます。
実習後は対象者の問題点や原因が掴めていたのか、評価から具体的な治療計画を組むことができたのか、実習指導者のもとで適切な治療訓練ができていたのかをレポートなどにまとめて報告を行なっていきます。

以上が臨床実習の種類です。
いずれの臨床実習も、実習中に出てきた疑問などは、実習後に実施されるセミナーなどで質疑応答や問題点を議論していくといった形をとっているので、安心して振り返ることができます。

では、臨床実習はどんな種類があるのかが見えてきたところで、次は臨床実習に行くときに必要なことがなんなのかを見ていきましょう。

臨床実習に行くときに必要なこと

臨床実習に行くときに必要なことは大きく2つ挙げられます。

専門知識・技術

まずは専門知識と技術です。
専門知識とは解剖学や運動学、生理学、評価法などの基本的な知識をはじめとするもの、技術とは検査や測定技術、介助技術などの運動領域に関するもので、いずれも日々の授業や課題などでしっかり理解した上で得ることができます。
そして専門知識や技術はそのまま生かすことも大切ですが、現場では応用を求められることもあります。
例としては、スタッフの間では専門用語を使うようにし、対象者や家族の人々には専門用語ではなく伝わるように言い換えることが求められます。
そういったことにも対応できるように、専門知識や技術を身につけたときにどう伝えれば良いかを学ぶことも大切です。

社会人としてのマナー

2つ目は社会人としてのマナーです。
医療業界は対象者だけではなく、対象者の家族や多くのスタッフと関わる業界であることから、社会人としてのマナーがより求められます。
そのため、遅刻や欠席をしないように体調管理をすることはもちろん、どんな人々に対しても明朗な対応を行う、目上の人に対する言葉遣いに注意をしていかなければなりません。
また、病院や施設などで実習を行うときは対象者の人から学ばせてもらっている、空いている時間は見学や質問をするといった姿勢を持ちながら、そこで起きたことは守秘義務として口外しないことも大切です。

以上が臨床実習に行くときに必要なことです。
では最後に、臨床実習で気をつけてほしいことについてご紹介します。

臨床実習で気をつけてほしいこと

臨床実習で気をつけてほしいことは大きく2つあります。

どんな人とも関係を合わせていく

1つ目はどんな人とも関係を合わせて行くことです。
臨床実習中では、対象者の人により良い治療と思い、つい訓練をやりすぎてしまうケースがしばしば起きてしまいます。
そういったことが起きてしまうと、対象者の人にとって至らないことも出てきてしまい、最悪クレームとなってしまう場合もあります。
そのため、作業療法士は関係性の作り方を研究し、どんな対象者の人とも関係を合わせていくことがもっとも重要なポイントとして挙げられます。
なので、臨床実習中から関係性をどう作っていけばいいのかを意識し、どんな人とも関係を合わせていけるようになることが大切です。

最終目的を見失わない

最終目的を見失わない2つ目は最終目的を見失わないことです。
臨床実習の目的はあくまでも作業療法士として活躍するための知識や技術を実習先の病院や施設で学ぶこと、そして対象者の人とのやりとりをどうすれば良いのかを学ぶことです。
しかし、中には臨床実習に合格する、もしくはレポートの完成に目がいってしまう人も多くいます。
目的を誤っていると、臨床実習に合格するためにレポートを徹夜で作成し、翌日の実習で対象者の方に迷惑をかけるということも起きてしまいます。
そうならないためにも、最終目的はなんなのかを今一度見直し、気を引き締めて臨床実習で多くのことを学ぶ姿勢を整えていきましょう。

まとめ

今回は作業療法士の授業の一つである、臨床実習をテーマにお送りしました。
臨床実習には4つの種類があること、臨床実習で必要なことや気をつけるべきことが何なのかを見えてきたのではないでしょうか。
作業療法士における臨床実習とは何なのか、そしてどういったポイントがあるのかを知りたいときに参考にしていただけると幸いです。

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