理学療法士と作業療法士の違いは?【現役PTが解説】

療法士と高齢者
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    理学療法士科

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    カリキュラムの約7割を占める豊富な演習・実習で、実践力を養成。2019年度の就職率は100%で、理学療法士の国家試験合格率は97.1%と高い実績を誇っています。さらには、作業療法士科など他学科との関連職種連携により、本格的なチーム医療が学べます。

理学療法士作業療法士は、主に病院や施設、訪問リハビリテーションなど、医療や福祉の分野で活躍するリハビリテーション職です。

医師の指導のもと、身体機能の回復や日常生活の動作の改善を目的に、患者さんの治療や訓練を行います。

どちらも昭和40年に制定された「理学療法士及び作業療法士法」という法律とともに誕生し、関係性が高いように見える国家資格ですが、その違いは一体どこにあるのでしょうか?

今回のテーマでは、一見すべて同じように見える理学療法士と作業療法士の違いについて、現役PTが分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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理学療法士(PT)とは

理学療法士

理学療法士「Physical Therapist(PT)」は、身体障がい者や高齢者、さらにはケガや病気で体が思うように動かせなくなってしまった人に対して、リハビリテーションを行う職業です。

日本の法律では理学療法士は「身体に障害のあるものに対し、主として基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他物理的手段を加えることをいう」と規定されています。

具体的には、「立つ・歩く・座る」など日常における基本の動作ができることを目標に、理学療法にもとづいたリハビリを施します。

>>理学療法士(PT)とは

作業療法士(OT)とは

作業療法士

作業療法士「Occupational therapist(OT)」も、理学療法士と同様に、日常生活をスムーズに送るための支援を行うリハビリテーション職です。

しかし、理学療法士と違って、食事や入浴、歯を磨くなど応用的な動作のリハビリテーションを行います。

さらに、身体的機能だけでなく、「精神」に対して治療を行うことも作業療法士のポイント。

作業活動を通して、精神に障がいのある人の社会適応能力の回復や、心のケアをはかります。

>>作業療法士(OT)とは

理学療法士と作業療法士の違い一覧

まずは、理学療法士と作業療法士の違いを、一覧で確認してみましょう。

理学療法士 作業療法士
治療の対象者 身体に障害のある人 身体または精神に障害がある人
治療の目的 日常生活の動作の改善・QOLの向上
仕事内容 基本的動作の回復 応用的動作、社会適応能力の回復
治療の方法 動作練習
理学療法(運動・物理刺激) 作業療法
働く場所 病院・介護保険施設・小児施設・訪問リハビリテーション・一般企業など
スポーツ現場 精神病院・職業センター
国家試験科目 解剖学・一般医学などの基礎分野(共通科目)
運動療法、物理療法など理学療法の専門分野 発達障害治療、精神障害治療などの作業療法の専門分野
国家試験の合格率 85%前後 80%前後

この表だけでは少し分かりづらいと思いますので、ここからは詳細について解説していきます。

理学療法士と作業療法士の違い①仕事の内容

理学療法士と作業療法士の仕事は、リハビリを担当する体の動作に違いがあります。

理学療法士は、立ち上がる、起き上がる、歩くなど、日常生活を送る上での基本動作を担当。

それに対して作業療法士は、食事や文字を書く作業、さらには手芸や工作など、手や指の細かい動作を担当します。

つまり、理学療法士が体の大きな動きのリハビリテーションを行うのに対して、作業療法士は、より細やかで応用的な日常動作を練習を行います。

理学療法士と作業療法士の違い②治療の方法

理学療法士と作業療法士の違い②治療の方法

理学療法士と作業療法士ではリハビリを担当する体の動作が違うので、必然的にその治療の方法も異なります。

基本的な動作練習のほかに、理学療法士は主に、理学療法に基づいたリハビリを、そして作業療法士は主に、作業療法に基づいたリハビリを行います。

理学療法の治療方法

理学療法士は、寝返りや起き上がり、立ち上がりや歩行といった基本的動作の練習を行うほか、理学療法に基づいたリハビリで、患者さんの身体機能の回復をはかります。

理学療法には主に、運動療法物理療法の2つがあります。

運動療法とは、歩行訓練や関節可動域運動などの運動を通じて、患者さんの筋力アップや関節の機能回復などを目指す方法です。

それに対して物理療法とは、治療の一環として温熱、水、赤外線、電気など、症状に適した刺激を与える方法を指します。

熱や電磁波を利用して痛みを取り除いたり、電気を使って筋肉を動かしたり、超音波で身体をほぐしたりと、いろんな機械を使って治療を行います。

また、スポーツの現場で働く理学療法士の場合は、走行や投球など、そのスポーツ特有の動作練習も行います。

作業療法の治療方法

一方、作業療法士は、患者の状態や目的に合わせて適切な作業を選び、身体機能や精神状態の回復および社会復帰を目指してリハビリを行います。

そんな作業療法士の治療の中心となるのは、作業療法です。

作業療法では、食事、入浴などの日常生活の動作から料理などの家事、字を書くことや手芸・陶芸など幅広い作業活動を通じて、「からだ」と「こころ」のリハビリテーションを行います。

理学療法士と作業療法士の違い③治療の領域

理学療法士と作業療法士では、治療の領域も異なります。

身体障がい領域

身体障がい領域は、理学療法士と作業療法士がどちらも担当する分野です。

理学療法士は体の大きな動きのリハビリを行うのに対して、作業療法士は手や指の細かい動作など上肢を中心に、日常生活で行う動作(ADL)の改善を目的とした治療を行います。
基本的には動作練習がメインとなりますが、必要であれば動作を助ける道具(自助具)を作成することもあります。

理学療法士は身体障がい領域のみを担当するのに対して、作業療法士は老年期障がい領域や精神障がい領域、発達障がい領域なども治療の対象に含まれます。

老年期障がい領域

加齢や認知症などで認知機能や身体機能が低下した高齢者がリハビリの対象です。
日常生活の自立や安定を目指してリハビリテーションを実施します。

精神障がい領域

統合失調症やうつ病などこころの病気を抱えている人がリハビリの対象です。
手芸や陶芸などの手作業から園芸などの全身を使う作業まで幅広い治療を行い、将棋やオセロなどのゲームも上手に取り入れながら精神や心理状態の改善、社会生活への適応を目指します。

発達障がい領域

自閉症や知的障がい、学習障がいなどがある子どもがリハビリの対象です。
運動や動作練習を行うことで運動機能や日常生活動作の改善を目指すほか、「遊び」を通じていろいろな感覚を養えるよう体験のお手伝いをします。

理学療法士と作業療法士の違い④活躍している場所

理学療法士と作業療法士が活躍している場所
理学療法士と作業療法士は、さまざまなリハビリの現場で働いています。

では、どのような場所で活躍しているのか、その違いをみてみましょう。

共通の活躍場所

まずは、理学療法士と作業療法士が共通で活躍している以下の場所について解説します。

  • 医療機関
  • 高齢者福祉施設
  • 訪問リハビリテーション
  • 小児施設
  • 障がい者福祉施設
  • 行政機関
  • 一般企業

それぞれ詳しく見ていきましょう。

医療機関

総合病院や大学病院、クリニックなどの医療機関は、理学療法士と作業療法士がもっとも多く働いている場所です。

実際、理学療法士も作業療法士も全体の半数以上が病院勤務で、子どもから高齢者まで広い年代の病気・怪我に対する治療を行っています。

特に理学療法士や作業療法士が多く働いているのはリハビリテーション病院で、医師や看護師など様々な医療職とチームを組んで治療にあたっています。

この中で理学療法士は、筋力増強や歩行などの身体機能の向上を目指した治療を行い、作業療法士は応用動作の獲得に向けて治療を行っています。

このように職場は同じでも、お互いがそれぞれの個性を活かして働いています。

高齢者福祉施設

理学療法士と作業療法士は、介護老人保健施設・特別養護老人ホームなどの高齢者福祉施設でも治療やリハビリを行っています。

老健とも呼ばれる介護老人保健施設は、退院したけど自宅に帰るにはまだ少し不安…という方が自宅復帰に向けてリハビリテーションを行いながら生活する施設です。

それに対して特別養護老人ホームは、何らかの介護が必要で自宅での生活が難しい高齢者が居住する施設となっています。

このような高齢者福祉施設でも、利用者ができる限り健康で自立した生活を送っていくための治療やリハビリを、理学療法士や作業療法士が行っています。

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションでは、自宅で生活しているものの、外出することは難しい方に対してリハビリを行います。

自宅に訪問して行うので、その人のお家で治療を組み立てるという面白さがあります。

対象者だけでなく、同居されている家族も含めて考えることができるので、各種施設に比べてさらに、利用者に寄り添ったリハビリや治療が行えます。

小児施設

理学療法士と作業療法士のその他の就職先としては、小児施設があげられます。

小児病院では幼児や就学児童だけではなく、赤ちゃんの時から治療を行うこともあります。

理学療法士は、児童福祉施設や特別支援学校などで身体機能や動作のリハビリテーションを実施。

発達障がい領域を担当する作業療法士はさらに幅広く、幼稚園や保育園、放課後等デイサービスや母子通園施設などでも活躍しています。

運動面や知能面での発達を手助けするような治療はもちろん、保護者への助言など、総合的なサポートを行うのも、理学療法士と作業療法士の大切な仕事です。

障がい者福祉施設

理学療法士と作業療法士は、障がい者福祉施設でも活躍しています。

理学療法士は身体障がい者福祉施設で、そして精神障がい領域を担当する作業療法士は、精神保健福祉センターや精神障がい者支援センター などで働いています。

行政機関

理学療法士や作業療法士の中には、保健所や保健センターなどの行政機関で活躍している人もいます。

理学療法士は、高齢者をはじめとした地域住民に向けて、ケガ予防のための講演や運動指導などを行うのが仕事です。

作業療法士は主に、心や健康、障がい福祉サービスに関する相談や、それにともなう手続き・調整などを担当しています。

一般企業

理学療法士や作業療法士の中には、一般企業に就職して、福祉用具などの開発に携わる人もいます。

理学療法士と作業療法士の専門職としての知識は、介護や福祉に関わる商品の開発に役立ちます。

理学療法士が活躍する場所

理学療法士が活躍している場所としては、主にスポーツ関連の現場があげられます。

スポーツ関連

近年では、動作の専門家である理学療法士が、いわゆるスポーツトレーナーとして活躍することも増えています。
スポーツ選手のコンディションチェックやトレーニングメニューの発案、障害予防などがその仕事内容です。

プロスポーツはもちろん、実業団の選手や大学、高校といった学生に関わったり、パラスポーツの現場やフィットネス施設で活躍したりすることもあります。

作業療法士が活躍する場所

次は、理学療法士ではなく、作業療法士のみが活躍している場所としては、主に精神科病院と職業センターの2つがあげられます。

精神科病院

心の病に対しても治療を行う作業療法士は、精神科病院や精神科デイケア、メンタルクリニックなどでも活躍しています。

手作業や全身的な作業、他者との交流を通じて精神状態や社会への適応能力に働きかける治療を行うのが仕事です。

現代では精神的な病を持つ人が増えている傾向があるので、こういった場でも今後、作業療法士のさらなる活躍が期待されています。

職業センター

作業療法士は、ハローワークなどで対象となる方の職業相談や、仕事に必要な技能のチェック、練習なども行っています。

働く意欲があっても、働く場が見つからない方の職業復帰を進めていく大切な役割です。

この他にも、地域の健康増進に関わる仕事や、保健所や市役所などの行政の場で働く理学療法士・作業療法士や、研究分野や教育など学術分野で活躍している人もいます。

このように、理学療法士と作業療法士は治療の現場だけでなく、それ以外でも幅広い場所で活躍しています。

理学療法士と作業療法士の違い⑤資格

理学療法士と作業療法士の資格

理学療法士または作業療法士になるには、国家試験に合格して、国家資格を取得する必要があります。

現在、理学療法士の資格保有者は136,357人(2023年3月時点)、作業療法士は99,788人(2021年3月時点)。
※1.2

毎年、理学療法士が約10,000人、作業療法士は約5,000人が新しく誕生しています。

理学療法士と作業療法士の免許は更新がないので、取得すれば生涯使用することが可能です。(ただし、場合によっては取り消されることもあるので注意しましょう。)

【参考URL】
※1 日本理学療法士協会

※2 日本作業療法士協会誌 2021年4月15日刊行p74

理学療法士・作業療法士の違い⑥国家試験

国家試験

理学療法士または作業療法士の国家試験を受けるためには、まずその受験資格を満たす必要があります。

その受験資格とは、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成施設で、それぞれの学科に入学・卒業することです。

指定されている養成施設には、大学・短期大学・専門学校(3年制・4年制)があります。

ちなみに神戸医療福祉専門学校の理学療法士科と作業療法士科は、どちらも養成施設に認定されている4年制の専門学校!

基礎から実習まで4年間かけてじっくり学べるので、現場に出た時に即戦力となれるような力が身につきます。

理学療法士や作業療法士になりたい方は、ぜひ一度、神戸医療福祉専門学校の理学療法士科と作業療法士科をチェックしてみてください。

養成施設で学ぶ内容

理学療法士と作業療法士はそれぞれ別の国家資格のため、養成施設に進学する際は、どちらかを選ばなければなりません。

養成施設の1年次〜2年次は、理学療法士と作業療法士ともに、「解剖学」「生理学」「運動学」「リハビリテーション概論」「内科学」「整形外科学」「病理学」など、医療の基礎となる共通科目を学びます。

しかし、2年次以降には、理学療法士なら「物理療法」「運動療法」、作業療法士なら「発達障害治療」「精神障害治療」など、それぞれの専門に特化した科目を学んでいくことになります。

また、それとは別に、理学療法士・作業療法士ともに最低810時間以上の臨床実習も行わなければなりません。

国家試験の概要

理学療法士と作業療法士の国家試験は年に一回、2月下旬から3月上旬に実施され、その受験手数料は10,100円となっています(令和3年度現在)。

試験科目は解剖学や生理学、一般医学に関する基礎分野が、理学療法士と作業療法士で共通で出題。

そして、各治療に関する専門的な問題が職業ごとに出題される専門分野が合わさった構成になっています。

受験者数や合格率など直近のデータ

それでは、理学療法士・作業療法士の国家試験について、直近過去5年間のデータを見てみましょう。

<理学療法士>

第54回 第55回 第56回 第57回 第58回
出願者数 13,253 12,831 12,503 13,377 13,648
受験者数 12,605 12,283 11,946 12,685 12,948
合格者数 10,809 10,608 9,434 10,096 11,312
合格率 85.8% 86.4% 79.0% 79.6% 87.4%

<作業療法士>

第54回 第55回 第56回 第57回 第58回
出願者数 6,555 6,590 5,747 5,920 5,938
受験者数 6,358 6,352 5,549 5,723 5,719
合格者数 4,531 5,548 4,510 4,608 4,793
合格率 71.3% 87.3% 81.3% 80.5% 83.8%

毎年、理学療法士の国家試験の受験者数は、約1,3000人。
それに対して作業療法士の国家試験の受験者数は約6,000人と、毎年約7,000人の開きがあります。

そして気になる国家試験の合格率については、理学療法士の合格率は85%前後、作業療法士は80%前後となっています。

【参考URL】
第58回理学療法士国家試験及び第58回作業療法士国家試験の合格発表について-厚生労働省
(54回〜57回も同サイトより引用)

理学療法士・作業療法士の違い⑦就職状況

理学療法士と作業療法士の就職状況

理学療法士と作業療法士は国家資格のため、日本国内であればどこでも有効です。

このため、一度取得さえしてしまえば就職はもちろん、自分のライフスタイルに合わせた転職もしやすいというメリットがあります。

ちなみに、理学療法士と作業療法士の主な就職先は、病院や診療所、リハビリテーション施設などの医療機関6割

次いで、介護老人保健施設・特別養護老人ホームなどの高齢者福祉施設2割となっています。

残りの2割の理学療法士は、スポーツ関連の分野で活躍。

作業療法士は、精神障がい領域や発達障がい領域に関する職場で活躍しています。

理学療法士と作業療法士の給与に違いはある?

理学療法士と作業療法士は、どちらもリハビリテーションの専門職であるため、収入に大きな差はありません。

実際、給与調査では、理学療法士と作業療法士は、まとめて集計されることが多くなっています。

令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、理学療法士と作業療法士の月給は、平均350,080円

その他の介護職種と比べると、看護師や介護支援専門員(ケアマネジャー)に次いで、3番目に高い年収となっています。

理学療法士と作業療法士どっちになりたい?選び方のポイント

理学療法士と作業療法士どちらになるか迷っているという場合は、両者の違いに注目して考えるのがおすすめです。

一見よく似ている職業ですが、リハビリの目的やアプローチ、対象者など細かな違いに目を向けてみると、自分のやりたいことや興味の惹かれるものが自然と見えてくるはずです。

例えば、「患者さんの痛みを少しでも和らげたい」「身体の機能や構造に興味がある」という人は、基本的動作の回復を促し、身体のスペシャリストとして活躍できる理学療法士の方が向いているかもしれません。

「生きがいを見失った人たちが人生に希望を持てるようサポートしたい」「遊びを通じて子どもの成長を促したい」という人は、精神障がい領域や発達障がい領域が含まれる作業療法士が向いているでしょう。

また、オープンキャンパスに参加してみると、実際に授業を体験できたり、学内の設備を見学できたりすることからより具体的なイメージが湧きやすくなります。

在校生や卒業生はもちろん、学校の先生たちも理学療法士や作業療法士として長い経験を積んできた人たちばかりなので、現場のリアルな話を聞くことができますよ。

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理学療法士と作業療法士の将来性

病院や在宅診療、施設における作業療法士・理学療法士の求人は、今もなお拡大し続けているところです。

さらに、日本はこれから超高齢社会を迎えるため、理学療法士や作業療法士の需要は増加の一途を辿ることでしょう。

また、今後は体の機能の回復だけでなく、健康維持や症状の悪化の予防、認知症予防など、予防医学という観点からも、理学療法士と作業療法士の社会的役割が期待されます。

まとめ

理学療法士と作業療法士は、加齢や病気、怪我などで体がうまく動かせなくなった人たちのリハビリテーションを行う仕事です。

給与などの待遇や、活躍する場所など共通しているところも多いですが、その大きな違いは主に、リハビリを担当する動作にあります。

理学療法士は、患者さんに対して、座る・立つ・歩くなど、体の基本動作を担当し、運動を含めた物理的な手段で治療・リハビリを行います。

それに対して作業療法士は、「階段の上り下りを目標に、段差を使ったリハビリで訓練する」など、日常生活を送る上での応用的な動作を担当するのが特徴です。

理学療法で獲得した基本的な動作の上に、作業療法で獲得できる応用的な作業が積み上がっていくようなイメージですね。

例えば、理学療法士のリハビリによって、座る・立つの動作が可能になったら、今度は作業療法士が、トイレや着替えなど、そこからさらに一歩進んだ日常動作につなげられます。

このようにリハビリテーションの仕事には、いろいろな職種が連携して、オーダーメイドの治療を行うという面白さがあります。

あなたのなりたい姿に近い、またはあなたが持っている個性を活かせそうなのは、一体どちらでしたか?

理学療法士や作業療法士に少しでも興味があれば、神戸医療福祉専門学校のオープンキャンパスに来て、ぜひその目でもっといろいろな違いを確かめてみてくださいね。

監修・運営者情報

監修・運営者<神戸医療福祉専門学校 中央校>
鍼灸・介護・精神
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