介護福祉士30代の年収はいくら?給料の相場やキャリアアップについて

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神戸医療福祉専門学校 中央校 介護福祉士科は13年連続で就職率100%!
文部科学大臣から、より実践的な職業教育に取り組んでいる専門学校として「職業実践専門課程」の認定を受けており、2年間で即戦力となる介護福祉士が目指せます。

介護福祉士として働く30代の年収はどのくらいなのか、気になる方も多いでしょう。介護業界は経験や資格によって給与が変わるため、相場を知ることがキャリア形成に役立ちます。

また、勤務先や働き方によっても収入が異なることから、どのような職場を選ぶかが重要です。本記事では、30代介護福祉士の平均年収や給料の相場、さらに収入につながるキャリアアップの方法を詳しく解説します。ぜひ将来の働き方を考えるヒントにしてください。

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この記事の執筆者神戸医療専門学校 中央校 介護福祉士科

神戸医療福祉専門学校 中央校 介護福祉士科は16年連続で就職率100%!
文部科学大臣から、より実践的な職業教育に取り組んでいる専門学校として「職業実践専門課程」の認定を受けており、2年間で即戦力となる介護福祉士が目指せます。

介護福祉士30代の年収・給料の相場

介護福祉士30代の年収・給料の相場
ここからは、介護福祉士30代の給料データを条件別にご紹介します。

資格別で見る平均年収

性別 平均給与額(月収) 平均年収
介護福祉士 331,080円 3,972,960円
介護職員初任者研修 302,430円 3,602,880円
実務者研修 309,070円 3708,840円
保有資格なし 268,680円 3,224,160円

参照:厚生労働省|令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果「第102表 介護職員の平均給与額等」

介護福祉士の資格を持つ方と資格を持たない方では、月収で6万円以上の差が生じている現状にあります。この差は年収に換算すると72万円以上となり、長期的なキャリアを考えると非常に大きな金額です。

介護の現場では経験も重要ですが、資格取得が確実な収入アップへの近道といえます。介護福祉士の資格を取得することで、給与が上がるだけでなく、より専門的な介護サービスを提供できるようになり、キャリアの幅も広がるでしょう。

また、資格手当として別途支給されるケースも多く、基本給に加えて収入増加が期待できます。現在介護の現場で働いている方や、これから介護業界へ入職を考えている方にとって、介護福祉士のような専門資格の取得は、安定した収入を得るための方法の一つです。

性別で見る平均年収

性別 平均給与 平均年収
男性 337,360円 4048,320円
女性 309,070円 3708,840円

上記の表からわかるとおり、介護士の平均年収において男女間で約30万円の差が生じているように見えます。一因としては、20代の平均年収と同じく勤務時間や働き方の違いなどが考えられるでしょう。

女性介護士の多くは、出産や育児の時期には産休・育休の取得や、復帰後も時短勤務を選択するケースが多く見られます。そのため、総労働時間や夜勤・残業などの特別手当が付く勤務形態の選択において違いが生じ、結果として年収の差につながっていると考えられます。

一方で、男性介護士は、ライフイベントによる勤務形態の変更が比較的少なく、フルタイム勤務や夜勤シフトを継続して担当するケースが多いため、より高い年収を得ている傾向にあるようです。

年代で見る平均年収

年代 平均給与 平均年収
20歳〜24歳 236,000円 3,196,000円
25歳〜29歳 253,000円 3551,000円
30歳〜34歳 277,000円 3,684,000円
35歳〜39歳 320,000円 4,302,000円
40歳〜44歳 299,000円 4,174,000円
45歳〜49歳 293,000円 4,036,000円
50歳〜54歳 287,000円 3,995,000円
54歳〜59歳 276,000円 3,793,000円
60歳〜64歳 270,000円 3,672,000円
65歳〜69歳 248,000円 3,471,000円

参照:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種-第5表

介護士の年収推移を見ると、キャリアパスの特徴が浮かび上がってきます。年収は徐々に上昇し、30代後半(35歳〜39歳)でピークを迎える傾向にあります。数年単位でみると5〜10万円程度の上昇が見られ、経験の蓄積が収入増加につながっているようです。

しかし、40代に入ると年収が緩やかに下降線をたどる現象が見られました。この背景には加齢に伴う体力の低下が大きく関わっていると考えられます。

年齢を重ねるにつれ、身体的に負荷の高い業務の担当が難しくなることがあります。40代以降は夜勤シフトを減らしたり、長時間勤務を控えたりすることが給与に影響を与えているのかもしれません。

とはいえ、訪問介護員、介護職員を合わせた2職種の採用率と離職率をみると、2023年度の事業所全体の平均採用率は16.9%、同離職率は13.1%でした。介護業界では、専門性と人との深い関わりがやりがいとなり、年齢を重ねても仕事に誇りを持ち続ける方が多く見られます。経験を積むことで培われる利用者との信頼関係や技術の向上が、長く働き続ける原動力となっているようです。

参照:公益財団法人 介護労働安定センター|令和5年度介護労働実態調査結果:事業所調査

賞与やボーナス

企業の大きさ 年間の平均賞与
1000人規模 475,900円
1000未満 543,700円
100以下 497,400円

参照:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査
介護施設における賞与・ボーナスの支給額を施設規模別に見ると、会社の規模による大きな差は生じていないことがわかります。

賞与額は主に勤続年数によって変動する傾向が強く、施設規模よりも個人の経験や継続勤務期間が重視されるといえます。このことから、介護職において長く働き続けることが、安定した収入を得るための要素といえるでしょう。

介護報酬が上がるって本当?

介護報酬が上がるって本当?
政府は、超高齢社会の2025問題に向けた対策として、「令和6年度介護報酬改定」を実施しました。全体で1.59%のプラス改定となり、国費432億円が投入されています。

2024年6月からすでに施行されており、このうち0.98%は介護職員の処遇改善に充てられ、残りの0.61%は賃上げ税制を活用した介護職員以外の職員の処遇改善に向けられています。

この改定では各サービスの経営状況の違いを考慮したメリハリのある対応が実施されるため、介護業界全体で将来的にもさらなる年収アップが期待できるでしょう。

介護報酬改定は、介護人材の確保と定着を促進し、今後サービスの質の向上にもつながる取り組みといえます。

参照:厚生労働省|令和6年度介護報酬改定における改定事項について

介護福祉士の年収をアップさせる方法

介護福祉士の年収をアップさせる方法
介護福祉士の年収アップは経済的な安定だけでなく、専門性の高い仕事への評価としてやりがいにも直結します。

ケアマネジャーの資格を取得する

介護支援専門員(ケアマネジャー)や認知症ケア専門士などの資格を取得することは、高度な知識とスキルを身につけるきっかけとなります。中でもケアマネジャーは、介護職の中でも高いクラスにあたる資格です。

主な仕事内容は、利用者の心身の状態や生活環境を確認し、本人や家族の希望を丁寧に聞き取りながら、最適なケアプランを作成することです。医療機関や介護サービス事業者との連絡調整を行い、多職種と連携しながら利用者のサポート体制を築きます。

また、厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」によると、ケアマネジャーの収入は、平均月収が376,240円となり、年収が4,514,880円でした。介護福祉士の平均年収が3,972,960円なので、その差は50万円以上です。

ケアマネジャーとは?介護資格での位置付けや主な仕事内容を紹介

参照:厚生労働省│令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要

夜勤に入る回数を増やす

日本医療労働組合連合会の「2023年介護施設夜動実態調査結果」によると、正規職員の2交替夜勤では、平均6,365円の夜勤手当が支給され、3交替制では準夜勤で3,341円、深夜勤で4,022円が加算されます。

例えば、月に5回の2交替夜勤を行えば約32,000円の追加収入となり、年間では38万円以上の収入増加につながります。また、夜勤は人手不足の時間帯であるため、施設によっては特別手当や優遇措置が設けられているかもしれません。キャリアアップと並行して夜勤を戦略的に取り入れることで、年収をアップさせることが可能です。

参照:日本医療労働組合連合会|2024年度夜勤実態調査結果

30代から介護福祉士を目指すには?


未経験の方が介護福祉士を目指す場合、まずは受験資格の取得が必要です。基礎から学べる専門学校へ入学し、実務経験と国家試験合格を目指すルートと並行して行うという選択肢を取っている30代も多くいらっしゃいます。

専門学校で介護資格の勉強をする

30代が専門学校に通って介護福祉士になるメリットは、短期間で資格を取得できることです。施設や事業所などで直接介護業務に従事した期間が対象となり、通算で3年(540日)以上の実務経験を積む必要があります。2年制の専門学校なら通常よりも1年早く受験資格を取得できるということです。

さらに30代という社会人経験を活かせる年齢は、コミュニケーション能力や問題解決力などの強みを介護現場で発揮できます。

介護士・介護福祉士の受験資格を取得するまでの流れ

介護福祉士の国家試験を受けるための受験資格取得ルートは、主に3つに分類されます。

受験資格取得ルート 取得までの流れ
福祉系高校ルート 厚生労働大臣が指定した福祉系高校を卒業する
養成施設ルート 介護福祉士養成校(専門学校や短大、大学など)で2年以上学び、卒業する
実務経験ルート 介護施設で3年以上の実務経験を積み、さらに実務者研修を修了する

受験資格を取得するまでの流れを詳しく知りたい方は、下記の記事も併せてご覧ください。

介護福祉士になるには

まとめ

30代の介護福祉士は、30〜34歳では月収277,000円(年収3,684,000円)、35〜39歳では月収320,000円(年収4,302,000円)と、無資格者よりも年間で40万円以上優遇されています。

この差は、専門的な知識と技術に裏付けられた基本給の高さや、資格手当の支給によるものです。介護業界への就職を考えている方は、介護福祉士の資格取得がおすすめです。

待遇のよさだけではなく、転職する際も選択肢が広がり、さまざまな職場環境で自身の能力を発揮できるでしょう。

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