神戸医療福祉専門学校
言語聴覚士科神戸医療福祉専門学校 三田校 言語聴覚士科は、関西初の4年制。
基礎から段階的に学べるカリキュラムと豊富な実習により、確実な力が身につきます。また、各専門分野に通じる専任教員のサポートにより、小児領域から成人領域まで、自分の目指す分野で活躍できる言語聴覚士像が目指せます。
「急に片方の耳の聞こえが悪くなった」「耳鳴りやめまいを伴う」
こういった症状がある日突然、何の前触れもなく起こるのが突発性難聴という病気です。
そこでこの記事では、突発性難聴の症状や原因、受診の目安などについて解説していきます。
神戸医療福祉専門学校 言語聴覚士科
神戸医療福祉専門学校 三田校 言語聴覚士科は、関西初の4年制。
基礎から段階的に学べるカリキュラムと豊富な実習により、確実な力が身につきます。また、各専門分野に通じる専任教員のサポートにより、小児領域から成人領域まで、自分の目指す分野で活躍できる言語聴覚士像が目指せます。
目次
突発性難聴とは
難聴とは聞こえが低下して、音や言葉などが聴こえにくい状態を指します。
その中でも突発性難聴とは文字通り、突然、片方の耳(ごくまれに両耳)の聞こえが悪くなる病気です。
耳が聞こえなくなった時間や状況がはっきり自覚できるという特徴があるため、「診察の際にも発症した日時を具体的に説明できる」というのが診断の目安の一つとなります。
日本での発症頻度は、1万人に1〜2人くらいの割合で、特に男女差や耳の左右差はありません。
若年者から高齢者まで発症しますが、その好発年齢は20代後半から50代とされています。
突発性難聴の症状
急に耳の聴こえが悪くなるのが、突発性難聴の症状です。
そのほか、ジーっと聴こえるような耳鳴りやふわふわする感じ、耳が塞がったような耳閉感や、ぐるぐる回るような回転性のめまい等を訴える患者さんもいらっしゃいます。
受診の目安
突発性難聴は、早期発見することで治癒や改善率が高くなります。
このためなるべく突発性難聴と思われる症状を自覚したらすぐに、耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
具体的には、以下のような症状が発症してから1〜2週間以内には、専門家に一度診てもらうようにしましょう。
- 耳が突然聞こえにくくなった
- 耳鳴りが続く
- 耳が塞がっているような閉塞感を感じる
- 音が二重に聞こえたり、エコーがかかる
突発性難聴の原因
突発性難聴の原因は、はっきりとは分かっていません。
しかし、その主な原因としては、内耳の循環障害やウイルス感染、ストレスなどが示唆されています。
内耳の循環障害
内耳とは、耳の最深部で骨の中に埋もれている部分です。
聴覚に関わる蝸牛と、平衡感覚をつかさどる前庭、三半規管から構成され、中にはリンパ液が入っています。
突発性難聴の原因ではないかといわれている一つが、この内耳の血流の循環障害です。
まず、何らかの理由で内耳の血管で血栓、出血、麻痺などが発生し、血流が妨げられます。
すると、聴こえの感覚細胞である多数の有毛細胞が存在している内耳に十分な血液が届かず、突発性難聴が起きると考えられています。
ウイルス感染
また、特定のウイルスが見つかっているわけではありませんが、風邪やヘルペスにかかった後に突発性難聴になるケースも少ないことから、ウイルス感染を突発性難聴の原因とする説もあります。
さらに、ステロイド剤の使用が突発性難聴における有効な治療法の一つであることも、この説を後押しする要因の一つです。
ウイルスなどによって起きた感染症の炎症には、ステロイドの抗炎症作用が効果的であることからそのように考えられています。
ストレス
そのほか、突発性難聴の発症には、不規則な生活が関係しているともいわれています。
実際、突発性難聴を発症した人は、精神的なストレスや過労、睡眠不足などの問題を抱えていることが少なくありません。
特にストレスが蓄積すると、交感神経が優位となって血管が収縮し、血流障害を引き起こしやすくなるため、突発性難聴が起きやすくなるといわれています。
突発性難聴の検査・診断方法
突発性難聴かどうかの検査・診断方法としてはまず、症状を問診で確認します。
その後、鑑別のために聴力検査を行い、めまいを伴う場合はめまい検査など、適宜診断のために必要な検査を行っていくのが一般的な診断方法です。
突発性難聴の特徴は主に、聴力検査で内耳の難聴(通常は一側性)が認められることです。
聞こえの程度や音感覚の異常はさまざまですが、全ての音色で聴力の低下がみられます。
また、以下の主症状の全事項①〜③に該当した場合には、突発性難聴と診断が可能です。
- 突然の発症
- 高度の内耳性難聴
- 原因が明らかにならない場合
突発性難聴の治療法
突発性難聴の治療は、副腎皮質ステロイド薬の内服または点滴などの薬物療法が中心です。
そのほか、プロスタグランジン製剤やATP製剤、循環改善薬やビタミンB12などが使われることもあります。
こういった薬を2週間程度内服または点滴で投与し、様子を見て適宜、薬剤を増減し継続するというのが突発性難聴の主な治療方法です。
突発性難聴に似ている病気
突発性難聴と似ている病気としては、メニエール病や急性低音障害型感音難聴などがあります。
これら3つの疾患には症状が重なる部分があるうえ、どれも原因が明確でないため鑑別が難しいとされていますが、具体的には以下のような違いがあります。
メニエール病
日常生活に支障をきたすほどの、回転性のめまいの発作が繰り返し起きる病気です。
そのほか片側の耳に難聴や耳鳴りなどの症状を引き起こす場合も多いことから、突発性難聴と区別するのが難しい病気の一つとされています。
しかし、メニエール病の症状は回転性のめまい、耳が詰まったような難聴、ザー、ジーといった耳鳴りの3症状を反復するという特徴があります。
急性低音障害型感音難聴
急に耳の聞こえが悪くなったり、耳閉感(耳が詰まった感じ)がある病気です。
症状だけでなく、発症の原因についても不明であるという点も、突発性難聴とよく似ています。
しかし、突発性難聴の発症には男女差が認められないのに対し、急性低音障害型感音難聴は若い女性に比較的多く発症するといわれています。
そのほかにも、突発性難聴と違ってめまいを伴わない、突発性難聴は全ての音が聞こえにくくなるのに対して、急性低音障害型感音難聴は低音域だけが聞こえにくくなるなどの違いがあります。
まとめ
突発性難聴やメニエール病、急性低音障害型感音難聴などは、いつ誰にでもなりうる病気です。
そして、こういった耳への障害に向き合う仕事の一つとして、言語聴覚士という職業があります。
言語聴覚士とは、「音が聞こえない」「言葉をうまく発音できない」など、発声や発音、言語コミュニケーションなどの分野におけるリハビリの専門職です。
実際、突発性難聴やメニエール病、急性低音障害型感音難聴などの鑑別に必要な聴力検査は、言語聴覚士が行う代表的な検査の一つでもあります。
神戸医療福祉専門学校 三田校は、そんな言語聴覚士が目指せる関西初の4年制の専門学校です。
2021年度の国家試験の合格実績は95.2%で、就職率は驚異の100%。
病院やリハビリ施設、小児施設などさまざまな現場で活躍する言語聴覚士を多く輩出しています。
「耳や言葉の専門家として、困っている人たちの力になりたい」という方はぜひ、目指したい職業の選択肢の一つとして検討してみてくださいね。
監修・運営者情報
監修・運営者 | <神戸医療福祉専門学校 中央校> 鍼灸・介護・精神 |
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