国内にある義肢装具士養成校の中では唯一の4年制専門学校である
神戸医療福祉専門学校三田校の義肢装具士科4年制は、
様々な地域からの入学実績があり、全国の義肢装具製作会社などで卒業生が活躍しています。

今回は“国内最大規模”の義肢装具製作会社である川村義肢株式会社で義肢装具士として活躍している、
2021年度卒業生 下田 亜由美さん(園田学園高等学校 出身)を取材してきました。
Q1.義肢装具士を目指そうと思った理由は?

理由は2つあります。
1つ目は妹が小さい頃に装具をつけていたことです。
せっかく身に着けるものだから、もっとカワイイものを作ってあげたいと思っていました。
2つ目はテレビで義足のモデルさんを見たことです。
それまでは“義足=隠すもの”というイメージがあったのですが、テレビで見たモデルさんはとても堂々とされていてかっこいいと思いました。
それで私も義肢装具士になりたいと思うようになりました。
Q2.現在の仕事内容は?

現在の仕事内容としては患者様の採型をしたり、装具についての説明をしたりしています。
また、装具が出来上った時には患者様の身体に合わせて調整したり、保険の説明をしたりしています。
最近は患者様だけでなく、理学療法士や作業療法士の方などから、装具や福祉用具に関するご相談を頂くことも増えてきました。
Q3.義肢装具士とは、ズバリ!どんな仕事だと考えていらっしゃいますか?
義肢装具士はズバリ!
“出来ないを出来るに変えられる可能性がある仕事”
だと思っています。
“患者様の思い描く理想の姿に絶対してあげます!”とは言い切れませんが、ニーズを叶えるためのお手伝いは出来ると考えています。
Q4.仕事のやりがいや大変なことは?
装具を必要とする方は、骨折や何かしらの痛みが原因で作られる人が多いのですが、そんな中で装具をつけた瞬間に「痛くない!」と喜んで頂けた時にとてもやりがいを感じます。
また、大変なことは他の医療職種の方や患者様に装具について分かりやすく説明する必要があるということです。
学校で学んだ知識が最も活かされている場面でもあります。
Q5.仕事をする上で、心がけていることや大切にしていることは?
患者様によって話し方を変えること、
患者様と目線をなるべく合わせること、
患者様にこれから何をするか説明してから作業を始めること、
患者様の表情をこまめに確認することです。
Q6.忘れられないエピソードは?
痛みでお困りの方に装具を適合した際、
“装具着けたら痛くなくなった!”
と、とても喜んで下さったことが一番印象に残っています。
Q7.学生時代の学びで役立っていることは?
採型や製作の実習時間数が圧倒的に多いので、ほぼ全ての授業が役に立っています。
勉強面では骨関節疾患、神経内科学は勉強しておいて良かったと思いました。
患者様の病名を見れば、その方は今どんな状態で、何に気をつけなければならないかイメージがつけられるようになったからです。
Q8.今後の目標や、挑戦したいことを教えてください。

現在はコルセットとインソール、サポーターなどを主に扱っています。
今後は車椅子や義足など、たくさんの義肢装具に関わっていきたいです。
Q9.義肢装具士を目指す皆様に一言お願いします!
義肢装具士という比較的マイナーな医療職に興味を持って頂けて、本当に嬉しく思います。
義肢装具士は人のデリケートな部分に触れる仕事になります。
難しいこと、悩むことはたくさんありますが、
その分感謝された時の喜びは忘れられません。
この仕事は人の“生活を作る”素敵な仕事だと思っています。
悩まれている方は是非一度オープンキャンパスに来てみてください。
持っているイメージが変わるかも知れませんよ。

下田さん、ありがとうございました!
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