今回お話しをお聞きした堂脇亜矢先生は、高校時代の進路選択で、
介護福祉士になるか保育士になるか悩んでいたところ、
大好きだったおじいさまから「お前みたいな優しい子に介護されたいなぁ」と言われたことが決め手で、
介護福祉士の道を選ばれました。
また、堂脇先生は神戸医療福祉専門学校中央校介護福祉士科の卒業生で、
重症心身障がい児施設で3年以上、認知症対応型グループホームで1年、介護型ケアハウスで1年の現場経験の後、
神戸医療福祉専門学校中央校介護福祉士科の専任教員として入職し、1年生の担任を行っています。
そんな堂脇先生に福祉現場での「ほっこりエピソード」を聞いてみました。
介護型ケアハウスで働いていた時、当時102歳の男性の方が入居されていました。
この方はご高齢にも関わらず、身の周りのことの多くはご自身でなさる方でした。
奥様の介護をこの方がご自身でされており、
最期まで近くにいたいとご夫婦で入居していらっしゃいましたが、
奥様が他界された後は、「毎日がつまらない」「何を楽しみに生きていけば…」と、あまり元気がないようなご様子でした。
私が出会ったのは、この後のことです。
前述通り、身の周りのことの多くはご自身でなされ、比較的健康的な方でしたので、
夜遅くまでみたいTVがあっても、「早く寝た方がいいですよ。」
大相撲の中継でいよいよこれから好きな力士が出るというタイミングでも「ご飯前の口腔体操を始めましょう。」など、
ケアハウスのスタッフの介助や助言が、“見張られている”ような印象を受け、
“ありがた迷惑”に感じることがしばしばあったようでした。
私は介護福祉士として、利用者の方に“寄り添った介護”を心がけているので、
夜遅くまで起きていらっしゃっても「寝れないですか?大丈夫ですか?」と気遣う声かけや、
ご飯前でも口腔体操を無理強いせず「相撲を見ながら“よっしゃ!”と声を出すだけでも、お口の体操になりますよ。」といった声かけを心がけ、
この方の「自分で出来ることは自分でしたい」「もっと自由があってもいいのでは」というお気持ちを尊重した介助を続けてきました。
また、周りのスタッフとも会議を重ね、方針を共に考えていきました。
そうしている内に、この方は私に心を開いて下さり、
亡くなられた奥様のこと、戦時中のことなど、まさに102年間の“生き様”を教えて下さり、
私自身、とても勉強になり、「生きることの強さ、尊さ」を改めて感じさせて頂きました。
神戸医療福祉専門学校中央校への転職が決まり、このケアハウスを退職する際、
「アナタのお陰で第2の人生がとても楽しかったよ。ワシの最期はアナタにみて欲しかったなぁ・・・」と
涙を流しながら言って下さったのがとても印象に残っています。
その時に改めて、決まりやルールはもちろん大切ですが、
「利用者の方の生活スタイルや気持ちに寄り添った介護」の大切さや、
他の医療福祉専門職との連携の大切さに気がつきました。
ご本人の想いと、実際との差をなくすための橋渡しが出来ることも、
介護福祉士の魅力だと思います。
これらの経験を活かし、私が現場で感じたこと、大切にしてきたことを、
学生達にしっかりと伝えていきたいと思っています。
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