
心理カウンセラーとは、相談に乗ることで相手の心を軽くしたり、悩みを解決へと導いたりする職業です。
そんな悩める全ての人にあたたかく手を差し伸べる、心理カウンセラーになる方法とは?
この記事では、自分のなりたい心理カウンセラー像に合わせて、勉強すべきことや資格の取得方法を紹介。
あなたの「誰かを救いたい」という気持ちが実を結ぶために、必要な学びについて解説します。
目次
心理カウンセラーになるには?
心理カウンセラーとは、病気やストレスで悩んでいる人の相談に乗ったり、心のケアを行ったりする職業です。
心理学の知識や技法を使った「心理カウンセリング」を通じて、問題を解決へと導いたり、相談者が自己成長できるよう支援します。
資格を所持していなくても心理カウンセラーと名乗ることはできますが、その道のプロとして働いている人は、何かしら心理系の資格を取得している場合がほとんどです。
資格を取得していることは専門知識を身につけていることの証明となるため、相手から信頼を得ることにつながりますし、何より就職に有利となります。
そんな心理カウンセラーになるための関連資格を取得するためには、以下の2つの方法があります。
- 大学・大学院・専門学校で学ぶ
- 通信教育で学ぶ
大学・大学院・専門学校で学ぶ
しっかりと知識・技術をつけた心理カウンセラーになりたいのであれば、専門の学科やコースが用意されている、大学や大学院、専門学校で学ぶのが一番です。
大学や大学院の心理学部や臨床心理学科など、専門の学部で学べば、心理学系の代表的な資格である臨床心理士の受験資格が得られます。
さらに、大学と大学院で必要な科目を修了すれば、2018年に新設された国家資格「公認心理師」の資格も取得が可能です。
その他心理系の国家資格としては、精神保健福祉士という国家資格もあります。
令和元年時点で公認心理師試験合格者数は36,438名、令和3年6月末日時点で、精神保健福祉士の登録者は94,649人いると言われています。
精神保健福祉士とは、精神的に障がいのある人の相談に乗ったり、社会復帰を支援したりする職業です。
精神保健福祉士なら専門学校で学ぶこともでき、指定科目や基礎科目を履修することで、その資格が取得可能です。
参考
【令和元年9月13日14時】第2回公認心理師試験(令和元年8月4日実施)合格発表
統計情報|協会の取り組み|公益社団法人 日本理学療法士協会
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター:社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の都道府県別登録者数
通信教育で学ぶ
心理系の資格として信頼性の高い臨床心理士や公認心理師の資格ですが、これらを取得するには、大学や大学院に通学する必要があります。
しかし、実はそれ以外にも、各協会や団体が認定する心理系の資格はたくさんあって、その中には通信教育を受けるだけで、受験資格の獲得や資格の取得が可能なものも多いです。
通信教育なら仕事や家事で忙しい人でも、スキマ時間を使って賢く心理学の勉強ができます。
精神保健福祉を学ぶなら、神戸医療福祉専門学校の精神保健福祉科がおすすめ。
神戸医療福祉専門学校の精神保健福祉なら、心の病や精神疾患がある方の
自立を支援する相談援助のスペシャリストをめざせます。
精神保健福祉士の国家試験の合格率がなんと96%もあります!(2015~2023年度実績)
ぜひ一度、神戸医療福祉専門学校の精神保健福祉科をチェックしてみてください。


心理カウンセラーとして勉強しておくべきこと
心理カウンセラーが心理カウンセリングを行う相手は様々です。
病気が原因で悩みや症状を抱える患者さんは、精神科や心療内科など医師による治療が必要な場合もあります。
しかしその一方で、相談者や相談の内容によっては、カウンセラーが話し相手になることで、問題の改善や解決につながることも決して珍しくはありません。
そこで、心理カウンセラーは、あらゆる相談者の悩みに向き合い、解決していくための手段として主に「心理療法」と「カウンセリング」について勉強します。
カウンセリング
カウンセリング(counseling)とは英語で「相談・助言」という意味。
相手との対話を通して、相談者の抱える悩みや問題の解決を図るアプローチ方法です。
実生活における人との関わり方など、日常的な悩みや問題を取り扱うのによく使われます。
常に受容的な態度で相手に共感する姿勢や、的確なアドバイス方法、そして相談者に気づきや変化が与えられるようなコミュニケーションなどの勉強が必要です。
心理療法
心理療法とは、催眠や暗示などさまざまな精神的な働きかけによって、病気を治療しようとする方法です。
精神分析や行動療法、集団精神療法などその心理的手段は多岐にわたり、病気や重い心理的問題を抱えている人に対してよく使われます。
特に、「心の専門家」として活動する臨床心理士の資格を取得する場合には、こういったさまざまな種類の心理療法を勉強する必要があります。
心理カウンセラーの仕事内容
心理カウンセラーの仕事は、心理カウンセリングを行って、悩みや不安を抱える人の支援をすることです。
相談者の話を聞き、対話を通して気づきを与えたり、問題を解決へと導いたりします。
主に学校や病院などで、子どもや患者さんの心のケアを行うほか、最近では民間企業で働く人のメンタルケア活動やストレスケアなどにも取り組んでいます。


心理カウンセラーになるのに有利な資格は?
心理カウンセラーは資格ではなく、あくまでも職業名。
このため、心理カウンセラーを名乗るのに特別な資格は必要ありませんが、それでも実際に心理カウンセラーとして活躍している人は、ほとんどが心理系の資格を取得しているという現状があります。
そこで、心理カウンセラーや心理学の分野で働くのに有利となる資格を紹介します。
【民間資格】臨床心理士
臨床心理士とは、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定している民間資格です。
内閣府が認可する資格であり、学校のスクールカウンセラーに必要な心理専門職として認定されています。
このため、臨床心理士の資格を取得すれば、教育の現場で活躍したり、地域における心の健康活動を行ったりと、本格的に心の専門家としての活動が可能。
このように、数ある心理系資格の中で最も信頼性のある資格ですが、そのぶん取得の難易度も高くなっています。
臨床心理士の資格を取得する方法
臨床心理士の資格を取得するには、日本臨床心理士資格認定協会の資格試験に合格する必要があります。
しかし、資格試験を受けるためにはまず、主に以下いずれかの方法でその受験資格を得なければなりません。
- 日本臨床心理士資格認定協会が認定する第1種指定大学院を修了する
- 第2種指定大学院を修了し1年以上の心理臨床を経験する
- 大学院で臨床心理学を修了する
- 医師免許を所持しており、2年以上心理臨床経験がある
このように臨床心理士の資格取得には、基本的に指定された大学院に通うことが必須条件となります。
【国家資格】公認心理士
公認心理師とは、2018年に新設された心理系の資格で唯一の国家資格です。
カウンセリングはもちろん心理査定(アセスメント)や、心の健康に関わる教育活動など、心理学全般に幅広く対応可能。
さまざまな業務を担当できる国家資格のため、今後は心理学の分野で、信頼性や権威性のある代表的な資格となっていくことが予想されます。
このため、これから心理学を活かした仕事をしていきたいという場合には、ぜひ取得しておきたい資格です。
公認心理師の資格を取得する方法
公認心理師の資格を取得するには、国家試験に合格する必要があります。
そして、国家試験を受けるためにはまず、主に以下のいずれかの方法でその受験資格を得なければなりません。
- 大学か大学院で必要科目を修了する
- 大学で必要科目を修了した後、厚生労働省・文部科学省指定の施設で2年以上の実務経験を積む
このように、公認心理師の資格を取得するためには、必要科目を履修できる大学または大学院に通う必要があります。
社会人には通信講座で取得できる資格がおすすめ
心理系の資格としてメジャーな臨床心理士や、国家資格である公認心理師ですが、その資格を取得するのは、大学または大学院に通う必要があります。
つまり、心理学を勉強する前に、大学受験の対策が必要ということです。
これから心理学の道を志す高校生ならまだしも、心理学分野への転職を考えている社会人が、今から大学に入って勉強するのは難しいでしょう。
そんな人には、通信教育で取得できる心理系の資格がおすすめです。
通信教育で取得できる心理系の資格
さまざまな協会や団体が認定している心理系の資格の中には、以下のように通信教育だけで取得できるものも多くあります。
- メンタルケアカウンセラー
- メンタル心理カウンセラー
- チャイルドカウンセラー
- キャリアカウンセラー
いじめや不登校など子どもへのカウンセリングを対象とした資格や、職業の選択をサポートするものまで、その資格はさまざま。
自分のなりたい心理カウンセラー像に合わせて、興味のあるものや取り組みやすいものから始めるとよいでしょう。
心理学入門ならメンタルケアカウンセラー
通信教育で心理学を学びはじめるなら、まずはメンタルケアカウンセラーの資格がおすすめ。
メンタルケアにおける入門的な資格なので、心理学の基礎知識やカウンセリングの基本から学ぶことができます。
メンタルケア学術学会指定の講座を2〜3ヶ月受講し、レポート試験に合格することで資格の取得が可能です。


心理カウンセラーとして活躍できる場所
心理カウンセラーが活躍できる場として、病院などの医療機関、民間企業そして学校などの教育現場があります。
それぞれの場所でどのように活躍できるのか、解説していきます。
病院などの医療機関
メンタルクリニックや病院などの医療機関では、カウンセラーの力が特に求められます。
病院なら心療内科や精神科、メンタルクリニックであれば専門のカウンセラーとして働くことができます。
病院やメンタルクリニックでは心理テストなどを使い、医師と連携しながら患者がどういう状態にあるのかを把握し、患者を支えます。
民間企業
企業では、産業カウンセラーとして労働者の悩みや相談にのり、問題の解決へと導きます。
現代社会では、長時間労働やパワハラ・モラハラなど、ストレスを抱えている労働者がたくさんいます。
そんな労働者の心身の健康を支えるために心理カウンセラーの活躍が期待されています。
学校などの教育現場
心理カウンセラーは、スクールカウンセラーとして教育現場に従事することも多いです。
いじめや不登校などの問題に悩まされる児童だけでなく、保護者や教員まで幅広くサポートし、児童に対するサポートには、いじめや不登校だけでなく、子どもによる犯罪、災害やPTSDなど多岐にわたる対応が求められます。
独立・開業
心理カウンセラーとして経験を積み、専門知識やスキルを身に付けた人の中には、独立・開業する人もいます。
カウンセリングサロンやカウンセリングルームを開設し、そこであらゆる人の悩みや相談に乗ります。
このように、自宅の一室を利用すれば資金もそこまでかからず、手続きも簡単なため、心理カウンセラーは比較的独立しやすい職業でもあります。
心理カウンセラーに向いている人
心の内にある悩みを打ち明け、相談してもらうには、誠実で穏やかな人柄であることが大切です。
さらに、心理カウンセラーは相手の話を聞くプロフェッショナルですから、傾聴力のある人が向いています。
具体的にはよく人から相談されるという人や、周囲から信頼されるような包容力のある人に適性があるでしょう。
また、心理カウンセラーは心の問題に向き合う仕事なだけに、相談者に共感しすぎると自分もつらくなってしまうという特徴があります。
そうならならないよう、上手に気持ちを切り替えたり、感情をコントロールしたりする力も必要です。


心理カウンセラーの年収
心理カウンセラーの給与は、病院で働く場合は年収300〜500万円。
そして、学校でスクールカウンセラーとして働く場合や、企業で産業カウンセラーとして働く場合、その年収は300〜400万円前後が一般的となっています。
本を出したり講演を行ったりするような著名な心理カウンセラーの場合は高収入が得られますが、それ以外は平均的なサラリーマンと同程度の年収といえるでしょう。
今後は需要の増加にともなって、給与面や雇用面での待遇改善が期待されます。
心理カウンセラーの将来性
現状、心理カウンセラーの働き方は、常勤ではなく非常勤として複数の職場を掛け持ちしたりする非正規雇用がほとんどで、他の職業に比べて恵まれた状況とは言えません。
しかし複雑化した社会で現代人は、ストレスやうつ病などさまざまな心の問題を抱えています。
教育の現場でも、不登校やいじめなどの問題が大きな課題となっていることを考えると、今後心理カウンセラーの活躍の場は広がっていくと考えられるでしょう。
こうした現状をうけて、国家資格である公認心理師の整備など、国も少しずつ心理学という分野に対して動き始めています。
心理カウンセラーに期待される役割は年々大きくなっているため、今後は社会的地位の確立にともなって求人の増加や待遇の改善が期待できます。


まとめ
いかがでしたか。
ここでは、心理カウンセラーになるための勉強方法やその対策について解説してきました。
国家資格である公認心理師や、心理学の分野で名高い臨床心理士の資格、大学や大学院に通わないと資格の取得が難しいです。
しかし、心理カウンセラーに類似する精神保健福祉士の資格なら、神戸医療福祉専門学校などの専門学校でも取得が可能!
さらに通学自体が厳しければ、通信教育で取得可能な資格も心理学の分野にはたくさんあります。
通信教育なら、仕事や家事で忙しい方もスキマ時間をぬって勉強することができますね!
心理カウンセラーになるために勉強したいという想いは、将来的に困っている人を助ける素晴らしい力になります。
ぜひ、この記事を参考に心理カウンセラーを目指してみてくださいね。
精神保健福祉士を目指すなら神戸医療福祉専門学校で学びませんか?
神戸医療福祉専門学校の精神保健福祉士科では、国家試験の合格率は、96%!(※2015~2023年度実績)
高い合格率に裏付けられ、希望者の就職率も100%に達しています。(※2020年度実績)
通学制ならではの講義・演習・実習を組み合わせたカリキュラムで、夜間1年間で国家試験合格と、就職活動をサポートします。
ご興味がある方は、ぜひ以下のオープンキャンパスや精神保健福祉士科の詳細情報をご覧ください。
また、精神保健福祉士科の学科の詳細を知りたい方は「精神保健福祉士を目指す専門学校」でご紹介していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。卒業生の声
「利用者さんの役に立てるよう学び続けていきたい。」(2013年度卒業)
「患者さんの暮らし全般を支えることができる。」(2011年度卒業)
「自分自身の成長を実感できる仕事。」(2010年度卒業)
「国家資格の取得を通して仕事の幅を広げる。」(2009年度卒業)
ご興味がある方はぜひ以下のリンクより学校の詳細をご覧ください!
監修・運営者情報
監修・運営者 | <神戸医療福祉専門学校 中央校> 鍼灸・介護・精神 |
---|---|
住所 | 〒650-0015 兵庫県神戸市中央区多聞通2-6-3 |
お問い合わせ | 078-362-1294 |
詳しくはこちら | https://www.kmw.ac.jp/ |
中央校