毎年、三重県身体障害者総合福祉センター(みえテクノエイドセンター)主催で開催されるこのコンクールでは「こんな福祉用具があったらいいな」や、「日頃使っている福祉用具や日用品をこんなふうに改良したらいいな」など生活の様々な場面で感じる不便さを解決するアイデアを募集されています。
今年は応募作品数457作品と「過去最多」の中から、義肢装具士科4年制から2名の学生が入賞することができました~👏☆彡
ちなみに義肢装具士科では2019年より6年連続の入賞になりました!毎年あっと驚くようなアイデアを生み出してくれる学生の未知の可能性に驚かされるばかりです!
本当に素晴らしいことです、入賞おめでとうございます!
入賞された学生さんより、コメントを頂戴していますのでブログをご覧の皆さんにも紹介しますね。
「三重県作業療法士会賞」
受賞者名:岡田 咲楽さん
作品名:マイ・セルフ

受賞コメント:
この度は、作業療法士会賞という義肢装具士とも関わりのある専門職の皆様より、素敵な賞をいただきありがとうございます。受賞することができてとても嬉しいです!
マイ・セルフは,生理用品を片手で付け替えられるように考案した福祉用具です。 汚れても綺麗に取り扱えるように特に使用する材料について検討しました。蓋の部分は柄付きの折り紙を差し込む事でデザインに幅をもたせました。太腿に当たる部分にはスポンジを使用することで,当たりを柔らかくし,アーチ状に型取ることで太腿からズレ落ちにくく工夫しました。紐の長さは長すぎると生理用品を引っ張るとき,かなり体の後方まで引かないといけなくなるので短めに設定しました。
この「マイ・セルフ」を考えるときに気をつけた事は,なるべく使う時の作業工程を減らす事です。クリップを何度も付け直すのは大変なので,一度付けたら最後捨てるまで外さなくて良いようにしました。蓋をつけることで丸めた生理用品を抑えられるようにしたり,本体に紐を貫通させる形にする事で,「太腿のクリップから本体」と「本体から生理用品のクリップ」の距離を自由に変えられるようにして短い紐の長さでもクリップを付けやすいような長さを確保できるようにしました。
「伊勢新聞社賞」
受賞者名:船越 冴香さん
作品名:「かけるくん」

受賞コメント:
この度は、栄誉ある賞をいただきありがとうございます。
この商品は老若男女問わず皆様の生活に寄り添うことが出来る福祉用具として製作しました。この世の中には様々なバリアフリーが溢れています。しかし、様々な工夫が施されていても難しいと感じる方もいらっしゃると思いました。
きっかけは普段の暮らしの中で「リモコンの蓋やキーリングって開けづらいな!」と自分が感じたところからです。それらは、爪を引っ掛けて開くことや指で押した状態のまま開く動作が必要となります。
しかし、爪が短い方やすぐ割れてしまう方などにとっては難しく感じることが多いのではないかと考えました。
今回製作した「かけるくん」は隙間に当てて引くような簡単な動作しか必要とせず、また巧緻動作が可能であれば片手で行うことも出来ます。爪や指への負担を軽減しつつ、より簡単にできるようになる点が魅力です。

受賞された岡田さん、船越さん、本当におめでとうございます!
この経験が将来必ず役に立つことでしょう!

神戸医療福祉専門学校三田校の義肢装具士科では例年、学内の福祉用具の授業と並行して様々な福祉用具を考案・製作しています。
利用者に寄り添った視点で利用者はもちろん、介助者も楽になる、障害の有無を問わず誰でも使える便利なモノ、オシャレで思わず使ってみたくなる福祉用具の提供を目指して、義肢装具の枠にとどまらず自由な発想で勉強できる学校です。
皆さんも是非、義肢装具や福祉用具について一緒に勉強してみましょう!