今回は、本校の社会福祉士科で「貧困に対する支援」や「ソーシャルワーク演習」をご担当されている濱本先生にお話を伺いました。
約24年間にわたり福祉事務所などで生活支援の最前線に立ってこられた濱本先生に、現在の貧困支援のリアルな課題や社会福祉士の役割、そして本校での学びの魅力について詳しく語っていただきました。福祉の仕事に興味がある方はもちろん、社会人からのキャリアチェンジや再進学を検討されている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね!
1. 24年の現場経験から伝える、寄り添いと実践の心
皆さん、こんにちは。社会福祉士科で講師を務めている濱本です。

私は現在、本校にて「貧困に対する支援」や「ソーシャルワーク演習」の講義を担当しています。約24年間、福祉事務所にて主に生活保護業務を中心に従事し、社会福祉協議会への出向も経験してきました。
講義では、単にテキストの知識を覚えるだけでなく、「どのようなサービスや支援があり、関係機関がどんな役割で動いているのか」「どのように諸機関に繋がればよいのか」といった現場で即役立つ具体的な連携のあり方を重点的に伝えるよう心がけています。
それと同時に大切にしているのが、「貧困状態にある方がどのような気持ちで過ごされているのか」「どのような関わりを求められているのか」を一人ひとりが想像する機会を作ることです。制度の知識だけでなく、支援を必要とする方の心に思いを馳せる姿勢こそが、実践的な支援の第一歩になると考えています。
2. 対等な姿勢で、ご本人の主体的な解決を支えたい
近年の生活困窮の現場では、「単身世帯」「高齢の単身世帯」「ひとり親世帯」など、家族機能が脆弱で社会的に孤立しやすい方々が増加しています。周囲との関係が希薄なため抱える問題が潜行しやすく、問題が表面化した時にはすでに問題が複雑化・困難化しているケースが少なくありません。
社会的に孤立し生活困窮に陥った方々は、自ら「助けて」とSOSを発信する力すら失ってしまっていることも多いのです。だからこそ、社会福祉士が多職種と連携して地域でネットワークを形成し、アウトリーチ(支援が必要な方へ自ら働きかけること)によって孤立している方々と繋がり、ニーズを把握して必要なサービスへ結びつける役割が求められます。
しかし、単に既存のサービスに繋ぐだけでは、根本的な課題解決に至らないことも少なくありません。真の解決のためには、困窮状態にある方に寄り添って関係性を維持し、ご本人自身が課題を克服していけるプロセスを根気強く支え続けることが不可欠です。必要であれば、地域の中に新たな社会資源を創出・開発していく役割も私たちが担います。
このような伴走型の支援を行っていくうえで、私が最も大切にしてきたのが「対等な姿勢」です。過去に行政職員として生活保護制度に携わっていた経験からも、一方的な支配や過度な保護意識(パターナリズム)に陥らないよう、常に制度利用者の方々と対等に向き合うことを心がけてきました。
クライエントを単に「支援が必要な弱い存在」として見るのではなく、「自ら乗り越える潜在的な力を持っている存在」として捉えること。そうして相手の尊厳を守りながら共に歩んでいく姿勢こそが、ご本人の主体的な解決を引き出し、この仕事ならではの大きなやりがいや魅力にもつながっています。
3. 確かな知識を胸に、「共に学ぶ」場で育む実践力
社会福祉士の国家試験に向けて学ぶ知識は多岐にわたりますが、これらはすべて実際の支援の現場で必ず必要となる知識です。確かな知識を持って支援を行うことは、クライエントに過度な負担をかけずスムーズに課題解決へ導くだけでなく、社会福祉士自身の負担軽減にもつながります。また「国家資格を持つ専門職」として、協働する他の専門職と自信を持って対等に仕事をするためにも欠かせません(ただし、それを維持するためには常に学び続ける姿勢が必要です)。
本校の社会福祉士科では、実践現場をより具体的にイメージしながら学習できるよう、各科目の知識が現場でどのように活かされるのかを合わせて指導しています。
また、授業中に生まれるみなさんの“ふとした疑問”も大切にしながら、教員と学生全員で「一緒に授業を作り、学ぶ」あたたかい環境づくりを行っています。
4. あなたの「生活者経験」こそ、AIに負けない強み
福祉の現場で向き合うのは、一人ひとりの「日常の暮らし(生活)」です。そのため、これまで皆さんが学校や職場、日々の暮らしで積み重ねてきた“一人の生活者”としての経験すべてが、支援を行っていくうえでの大きな力になります。
そして、その経験から生まれる関わりや共感は「その人にしかできない支援」につながり、それは決してAIには真似できない人間ならではの価値です。
これまでのキャリアや人生経験を、ぜひ福祉の現場で活かしてみませんか?新しい道へ挑戦するみなさんの一歩を、心から応援しています。
【あなたの「生活者経験」を福祉の強みに!】
濱本先生、現場のリアルな支援と社会福祉士の魅力が伝わる貴重なお話をありがとうございました!
福祉の仕事は、専門知識はもちろんですが、これまでみなさんが歩んできた社会人経験や人生経験という「生活者としての視点」がそのまま大きな強みになる素晴らしい分野です。
本校では、濱本先生をはじめ現場経験豊富な教員陣が、実践で役立つスキルと親身なサポートでみなさんの学びを支えています。「社会福祉士の資格に興味がある」「実際の学びの雰囲気を知りたい」「キャリアチェンジを迷っている」という方は、ぜひ一度本校のオープンキャンパスや学校説明会に参加してみませんか?
資料請求や個別の進路相談も随時受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください!