こんにちは!
神戸医療福祉専門学校の川上(かわかみ)です。
4月も後半、時々夏の様な温度になったり冬の様な日になったり……。
学校のある三田のあたりは比較的涼しい日々が続いています!
今日は、久しぶりにコウノトリについてです。
コウノトリの義足製作プロジェクトが
理事長特別賞を受賞しました!
コウノトリと言えばコチラ

コウノトリの郷公園のJ0325(コウノトリさん)。
左足下半分が失われた状態で保護され、コウノトリの郷公園の獣医師 松本令以(まつもと れい)さんが義足製作に挑戦している、というニュースを見た所から全てが始まりました。
私が義肢装具士を目指したきっかけは、交通事故で下半身麻痺となった愛犬の『ミミ』の存在があったから。
それからずっと動物の義肢装具に関わりたいと思い続ける中で、J0325の存在を知り、何か手助け出来る事が無いかと問い合わせました。
そうして、人間と異なるコウノトリの体のつくりを学びながら、J0325にピッタリと合う義足製作が開始。


試行錯誤しながら義足の製作を行い、J0325も少しずつ義足に体重を掛けはじめていきました。



残念ながらJ0325は肺の疾患で亡くなってしまいました。
しかし、今回の事や動物たちの健康や環境について、多くの人に知ってもらえればと「コウノトリ義足プロジェクト~人間も動物も健康に暮らせる環境へ~」として報告を行いました。
「コウノトリ義足プロジェクト~人間も動物も健康に暮らせる環境へ~」は、
公共財団法人 運動器の健康・日本協会
第10回 運動器の健康・日本賞 『理事長特別賞』に選ばれました!
審査委員
動物の運動器の要である脚の欠損に対して、やさしいまなざしで人の医療の技術と経験を応用し、創意工夫をこらして創出された「オンリーワン」のコウノトリの義足作りの活動は、短い期間ではありましたが、「特に社会的に際立った事業活動」(審査規程7条4項)として高く評価され、本賞創設初の表彰として誠にふさわしく、満場一致で選出されました。
東京大学名誉教授 東京健康リハビリテーション総合研究所 所長
武藤 芳照 選評より
今、私が思う事……
絶滅危惧種に指定されているコウノトリ。
野生のコウノトリは1971年に一度、日本では絶滅しています。
元々人工飼育していた番のコウノトリと、ロシア(旧ソビエト連邦)から迎えたコウノトリの6羽のヒナ達を人工飼育し、繁殖を成功させ、野生に帰していく。
この活動を続けたことで、日本の自然環境の中で生息している野外コウノトリは約225羽まで増えました。
しかし、野外に生息するコウノトリが鳥獣対策用のネットに絡まったり、電線や送電線にぶつかったり、交通事故にあったり……人間の活動が原因で怪我や亡くなってしまうコウノトリも年々増えてきている事実もあります。
人間も動物も安全に暮らす事の出来る環境を目指していきたい。
そのためには、多くの方がこの現状を知ってもらう必要があります。
今回の取り組みを通して、絶滅危惧種の現状や、人間だけでなく動物も安心して暮らしていける環境づくりに興味を持つ方が一人でも増えれば良いな、と思います。
そして義肢装具士として、獣医師と義肢装具士の連携のきっかけになれば、と。


5月頃にまた新しいおしらせが出来るかと思います。
それでは、ご清覧頂きありがとうございました!
