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【鍼灸科】教員ブログ⑥頭痛

鍼灸科

2021.4.14

皆さんこんにちは!鍼灸科の齊藤です。

突然ですが、皆さんは「頭痛持ち」ですか?この表現、繰り返される頭痛が
長期間続く状態を指して使われますが、慢性的な頭痛にお悩みの方は非常に多くいらっしゃいます。第一三共ヘルスケアが2011年に実施した調査によると、
約4人に1人が、週1回以上頭痛があると回答したそうです。

私は、鍼灸師になって今年で20年目になります。教員として仕事をしていると、毎日患者さんを診ることはできませんが、それでもこれまでに多くの患者さんを診させていただきました。その中で、特に印象深く、鍼灸治療への考え方を深めるきっかけとなった、頭痛の患者さん(以降Aさん)の話を交え、
今回は「慢性頭痛」についてご紹介したいと思います。

○慢性頭痛とは

慢性頭痛とは、頭痛を起こす原因となる病気がないのに、繰り返し起こる頭痛のことです。私が担当したAさんも、中学生の時に特に原因無く発症し、受診した病院でも原因が特定できませんでした。徐々に痛みの強さが増していき、
8年経った時に縁あって治療させていただくことになりました。

慢性頭痛の代表的なものには、片側または両側が発作的にズキンズキンと脈打つように痛む「片頭痛」。頭全体が時々あるいは毎日締め付けられるように痛む「緊張型頭痛」。片側の目の奥に一定期間ほぼ毎日激痛が起こる「群発頭痛」があります。最も多いタイプが「緊張型頭痛」ですが、「片頭痛」の特徴も併せ持った混合型というものもあります。Aさんも程度の差はありましたが、毎日重く、締め付けられるような頭痛を感じつつ、時々ズキンズキンとした激しい痛みを感じる、混合型が疑われる状態でした。

○片頭痛発作の影響

発作的に起こる片頭痛ですが、痛みの出現には前兆を伴うもの、伴わないものなどパターンがあります。いずれにしても、痛みの程度が軽い状態から段々と
ピークを迎えるように変化します。このピーク時には、激しい痛みを起こし、
吐き気がしたり、また実際に嘔吐することもあります。Aさんも、痛みのピーク時には嘔吐することがあったようですし、痛みの為に起き上がれず、学校を休むこともあったそうです。このように、慢性頭痛では、日常生活への影響が大きいケースもあるのですが、原因が分からないこともあり、周りに理解してもらえず、そのこと自体がストレスとなって更に症状を起こすこともあります。

○慢性頭痛の“標準的”治療

病院においても、自分自身での対処においても、“標準的”な治療といえば、
鎮痛薬の服薬です。原因がはっきりしない以上、対症療法にならざるを得ませんが、痛みで苦しんでいる方にとっては、その痛みを軽減することが何より求めることですので、私も患者さんには服薬を勧めます。しかし、鎮痛薬と一言で
言っても、全て同じではないので、正しい薬を正しいタイミング(痛みがピークになる前に服薬することが良いとされています)で服薬しなければ効果はありません。また服薬のし過ぎによって起こる頭痛もありますので、服薬の管理は大切です。Aさんも病院を受診する度に、鎮痛薬を処方されるのですが、思った程の効果がなく、「段々効かなくなった」という想いを抱いていました。実際には、鎮痛薬が「耐性がつく」という意味で「効かなくなる」ことは無く、Aさんもきっと正しい処方ではなかったか、正しいタイミングでの服薬ができていなかったのではないかと考えます。

○私が行った鍼灸治療

片頭痛を誘発する原因には、ストレスや不規則な睡眠、音や光、においなどが
ありますが、天候もその一つです。Aさんは気圧の低下、曇天によって痛みが
誘発されることがしばしばありました。私は、Aさんの治療において、まずは
身体の緊張をほぐしリラックスさせることを目指しました。鍼灸治療では
自律神経に作用し、ストレスによって乱れたバランスを整えることが可能です。ある程度の症状の軽減は見られましたが、曇天時の症状の誘発、増強は変わりませんでした。そこで、注目したのがAさんの他の症状(といっても本人が困り事として訴えるほどではありませんでした)です。

Aさんは体重の増減が激しく、1か月の間で5kg以上変化することもありました。また、1日の小便の回数が2~3回と極端に少ない状態でした。こうした症状や
曇天時に症状が悪化するという状態を、東洋医学では「水湿(すいしつ)」と
言います。簡単に言うと、体の中に余分な水分がたまっていて、排出がうまくいっていない状態です。この「余分な水分を排出する力」を高めることをプラスした治療をAさんに行ったところ、2週間後の来院時には4回、3週間後には7回と回数が増え、それに伴い曇天時の症状が軽減していきました。

○鍼灸治療の役割とは

Aさんの治療に1年程携わりましたが、最終的に「完治」はしませんでした。
しかし、この期間の痛みの程度は、例年の半分から3分の1に抑えられ、生活への影響はほとんどなく過ごされており、ご本人の満足度も高い状態でした。また、鎮痛薬の服薬も併用していましたが、「以前よりも効きやすくなった」と仰っていました。

私は、このAさんの治療を通じて、鍼灸治療の2つの役割を実感することができました。
1つは、Aさんの治療において、頭痛以外の症状にも注目して、身体の状態を理解しようとしたような、“標準的”な治療とは違った視点で患者さんを診ることで、“標準的”な治療には無い変化をもたらす「代替医療」としての役割。
もう1つは、Aさんの治療において、痛みの軽減を図れたことで、痛みのピークを迎える前に服薬によるコントロールも可能になったような、状態を良くすることで、“標準的”な治療の効果を高める「補完医療」としての役割です。

治療方法には、それぞれ長所(強み)と短所(弱み)があります。情報に溢れた時代ではありますが、そうした情報を一般の方が知ることは簡単なことでは無いと思います。今回のブログを通じて、慢性頭痛の治療の選択肢の1つとして、
鍼灸治療の役割を知っていただければ幸です。

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