神戸医療福祉専門学校 言語聴覚士科の足立です。

のどが渇いているときに声を出すと、ノドに違和感がありませんか?そして、水分をとると楽になりませんか?
今回はノドをうるおすしくみを言語聴覚士的に解説してみます☆
①「ノド」はどこ?
一番大きな口を開けて鏡をのぞいて見てください。
のどちんこが見えましたか?
のどちんこの奥に暗いほら穴のようなものが見えますか?
それは咽頭(いんとう)です。咽頭は「ノド」です。
②「ノド」の役割はなに?
食べ物は口の中から咽頭を通り食道に入っていきます。
咽頭は食べ物の通り道です。
また、咽頭は呼吸時の空気の通り道でもあります。
鼻や口から入った空気は、咽頭、喉頭(こうとう)そして気管を通り肺にむかいます。
逆に、肺から出た空気は気管、喉頭、咽頭の順に通り鼻や口から出ていきます。
咽頭は首のあたりで喉頭と食道に分かれます。

③食べ物が喉頭に入ると命の危険につながることもある!
咽頭は喉頭と食道の分岐点です。
この分岐点で食べ物が喉頭に行くと誤嚥です。
誤嚥は肺炎の原因になります。肺炎は命をおとすこともある病気です。
嚥下障害があるとこのようになることがあります。
④声はどこから出る?
声帯で発生した音が声になります。
声帯では肺から咽頭にむかう空気を利用して音を作ります。
声帯は喉頭にあります。
⑤ノドをうるおすとは?
飲んだ水はどこらしているのでしょう?
声を作る声帯?残念、はずれです。声帯は喉頭あります。喉頭に水が入ると誤嚥です。
咽頭?そう、正解です!
水分で咽頭をぬらし、呼吸のついでに湿度の高い空気を喉頭にも送っているのが、「ノドをうるおす」なのです。
声帯も適当な湿度でいい働きをします。
咽頭が加湿器の役目をして、声帯の働きをサポートしています。
■神戸医療福祉専門学校三田校の言語聴覚士科について詳しく知りたい方はコチラ