医療系国家資格取得に欠かせない医療現場での“臨床実習”
「実習は大変」
「実習は厳しい」
ってよく聞くけど、実際はどうなの？
そんな疑問にお答えすべく、臨床実習を終えた学生に直撃インタビュー！
今回お話しを聞いたのは義肢装具士科４年制４年生の渡邉真夕さん（大学卒業後22歳の時に入学）
渡邉さんの臨床実習先は「タイ国立マヒドン大学」
大学内にある「ＳＳＰＯ*」に４週間、「ＣＥＰＯ*」に１週間の合計５週間、
それぞれ、実際に患者さんが通院されるクリニックと実習室が一体化したような施設で実習させて頂きました。
＊１．ＳＳＰＯ…Sirindhoru School of Prosthetics and Orthotics
＊２．ＣＥＰＯ…Center of Excellence Prosthetics and Orthotics
実はタイ国立マヒドン大学に訪れるのは２回目だという渡邉さん。
１回目は大学生の時、
公衆衛生の研究をしていた際、研修で訪れたことがありました。
その時、自分に合っていない義足でサッカーをしている子どもを見て、
義肢装具士の仕事に興味を抱いたとのことです。
国際系の大学でグローバルヘルスの勉強をしていた渡邉さん、
大学４年生の時、一般企業での就職内定が決まっていました。
では、なぜ義肢装具士を志したのか
毎日通学で利用している駅に、エレベーターがない出入口があり、
車いすの方が困っていらっしゃる場面に遭遇しました。
大学の４年間、毎日利用していたのに、こんなことにも気が付かなかったのかと思い、
それをきっかけに障がいがある方の生活に関わる仕事がしたいと思うようになりました。
以上の経験から、自分も義肢装具士になろうと心に決めたとのことです。
ネット検索で見つけた神戸医療福祉専門学校三田校のオープンキャンパスに参加した時、
担当して下さった先生がマヒドン大学で先生をされていたということを知り、
これも何かの縁だと思い、三田校への入学を決めました。
更に「三田校の義肢装具士科４年制ならマヒドン大学で臨床実習が出来る」ということも決め手となりました。
マヒドン大学での実習
５週間に渉るタイ国立マヒドン大学での臨床実習はタイの大学生達と一緒に行いました。
日本国内での臨床実習は、採型・適合においては見学がメインですが、
マヒドン大学では学生がクリニックに通院される患者さんの義足を
採型から適合まで行うことが出来ます。
臨床実習で学んだこと
渡邉さんが臨床実習で学んだことは大きく３つありました。
１つは語学の大切さです。
マヒドン大学での授業や症例報告は全て英語で行われます。
大学時代から英語の勉強はしていましたが、
義肢装具士の授業では医療の専門用語など知らない英単語がたくさん出てきます。
英語を身につけるコツはとにかく勉強を継続することです。
学ぶことを止めずにふんばり続ければ、必ず身につきます。
また、現地の方と仲良くなるためにタイ語も勉強しました。
日本人でも同じような経験があると思いますが、
外国人がタイ語を使うことを、タイの方はとても喜んで下さいます。
話せる言語が増えるとそれだけ自分の世界が広がります。
２つ目は「積極的な言動が評価される」ということです。
実習指導者の方にすすんで「やりたいです！」と伝えていけば、
任せて頂けることが増え、身につくことが増えます。
海外での生活全般においては、とにかくチャレンジし、行動で示し、
分からない時はすぐに聞く、これがとても大切です。
そして何より、「挑戦したいです！」と声に出すことです。
３つ目は海外で生活することの大変さを事前に経験しておくことです。
タイの食事や文化は当然、日本とは異なります。
臨床実習はとても大変なので、
臨床実習以外の生活で大変なことは予め知っておくと事前に準備ができますし、
リフレッシュの仕方も事前に知っておいた方が、
タイでの生活そのものを楽しむことも出来るからです。
最後に
私がみなさんに伝えたいことがあります。
「人生はいつでも方向転換出来る」ということです。
「今だ！」と思ったら面舵いっぱい切れるかどうかが
人生をより楽しくすることにつながると思います。
「やってみたい！」とい思う気持ちを潰さないでください。
一度切りの人生なので、やらない後悔をするのはもったいないと思っています。
渡邉さん、ありがとうございました。
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