こんにちは!神戸医療福祉専門学校三田校 作業療法士科教員の田村です。
作業療法士科1年生の授業で、「患者様の世界に入る技術」をテーマにした授業を行いました! 今回のテーマは、患者様との信頼関係を築くためのコミュニケーション。
その土台となる、人の「5つの基本的欲求」や「上質世界(その人にとっての大切な世界)」という考え方について、みんなで深く学びました。
■ 5つの欲求を“見える化”する
まず、以下の5つの欲求について、自分自身の傾向を点数化しました。
・生存(安全・健康)
・愛と所属(人とのつながり)
・力(達成・認められること)
・自由(選択・自立)
・楽しみ(興味・遊び・好奇心)
自分の欲求を数値で整理することで、
「自分はどんなことを大切にしているのか」を客観的に理解する機会となりました。
■ コミュニケーション実践
続いて学生同士でペアになり、会話を通して相手の欲求を推測するワークを行いました。単に話を聞くだけではなく、
・どんな話題を楽しそうに話すか
・何に価値を感じているか
・どんな時に表情が変わるか
などに注目しながら、相手の「上質世界」に近づくことを意識しました。
■ 学生の気づき
ワーク後は答え合わせを行い、教室にはさまざまな声が広がりました。
「やっぱりここ高いね!」
「え!そこ低いの!?意外すぎる」
「思ってたのと全然違った」


予想通りの部分もあれば、意外な一面もあり、同じ時間を共有していても、相手の内面は必ずしも見えていないということを実感する機会となりました。
■ “知る”と“関係性”は変わる
今回の経験から学生たちは、コミュニケーションを深めることで、その人の価値観や欲求がより明確になることを体感しました。さらに、
・相手に合わせた関わりができる
・無理に自分の価値観を押し付けなくなる
・自然と関係性が良くなる
といった変化の重要性にも気づくことができました。
■ 作業療法とのつながり
作業療法において重要なのは、
「その人にとって意味のある作業(作業=生活)」を支援することです。
そのためには、相手の「上質世界」を理解し、“何を大切にして生きているのか”を知ることが不可欠です。今回の授業は、単なるコミュニケーション技術ではなく、対象者理解の第一歩となる重要な学びとなりました。
■ まとめ
学生たちは今回、
・相手の欲求を考えながら関わる視点
・表面的な会話の奥にある価値観への気づき
・信頼関係は「理解」から生まれること
を実践的に学びました。
これから臨床に向かっていく中で、“患者様の世界に入る姿勢”
を大切にしながら、より良い関わりができる作業療法士へ成長していくことが期待されます。