皆さん、こんにちは。
神戸医療福祉専門学校中央校 社会福祉士教員の由良和也です。
今回は、社会福祉士の資格を取得し、高齢者施設で生活相談員として働いていた頃の、 今でも鮮明に覚えているエピソードをお話しさせてください✨
◆ 第一印象は「なんて素敵な方なんだろう」
私がAさんと初めてお会いしたのは、入所前の面接の場でした。
Aさんは奄美大島出身、97歳の女性👵
要介護5で、担当のケアマネジャーさんからは、
「すべての生活場面において、全介助の方です」
と聞かされていました。
正直、面接に向かう前は、少し身構えていた部分もありました。
けれど、実際にお会いしたAさんは、そんな情報とは少し違って見えました。
車椅子に座っておられたAさんは、穏やかな表情で、
どこかとても楽しそうな雰囲気をまとっていたのです😊
「この方、なんだか素敵だな」
それが、最初に抱いた率直な印象でした。
◆ 屋上で交わした、思いがけない約束
入所後のAさんは、その印象そのままの、とてもお茶目な方でした。
施設の屋上から見える夕焼け空が大好きで、日が沈み始める時間になると、
「今日はきれいやねぇ」🌇
と、空を見上げながら柔らかく笑われていました。
ある日のことです。
夕方、屋上で一緒に空を眺めていると、Aさんが私に、ぼそっとこう言われました。
「奄美の黒糖を使った豚肉料理は、美味しいよ‼️
あんた、食べるか? 作ってやろうか?」
その一言に、私は思わず、
「食べたい‼️ 作ってよ‼️」😆
と、自然に声をあげていました。
◆ 多くの人を巻き込んだ「料理を作ろう大作戦‼️」
その瞬間から始まったのが、
Aさんと私の「料理を作ろう大作戦‼️」です💪
もちろん、簡単な話ではありませんでした。
看護師さん、ケアマネジャーさん、介護主任…。
「どうしたら実現できるか」を、何度も話し合い、調整を重ねました🗣
そして最後には、Aさんの娘さんやお孫さんまで巻き込んで、
Aさんの娘さんのご自宅で、「奄美大島の手料理を食べよう会」を
開催することになったのです🎉
◆ 忘れられない「満面の笑顔」と「秘伝の味」
キッチンに立つAさんは、とても誇らしげでした。
ゆっくり、ゆっくり、でも確かな手つきで作ってくださった
Aさん直伝の「豚の黒糖煮」🍲
あの時に食べた味と、
「どう?おいしい?」
と、満面の笑顔でこちらを見るAさんの表情は、今でもはっきり覚えています🥰
それから1年後。
Aさんは、たくさんのご家族や職員に見守られながら、
とても賑やかで、そして最期まで笑顔いっぱいで旅立たれました🌸
◆ 社会福祉士を目指す皆さんへ
社会福祉士という仕事は、 対象者ご本人の「思い」や「ささやかな希望」を実現するために、その方を取り巻く多くの人たちと話し合い、調整し、生活を支える仕事です。 まさに、生活支援のプロフェッショナルだと私は充てています。
あの日の食卓も、 一人では決して実現できませんでした。
けれど、「その人らしく生きる」を大切にした結果、生まれた時間でした💝
この仕事には、人の人生に深く関われるからこそ出会える、
かけがえのない瞬間があります。
ぜひ皆さんにも、 社会福祉士という道を目指してほしいと思っています🍀