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【ひきこもり・不登校支援】家族会で学んだ「焦らない」寄り添い方と精神保健福祉士の視点

中央校/精神保健福祉士科

公開日:2026.6.14

精神保健福祉士科教員
丹家先生

皆さん、こんにちは😊
神戸医療福祉専門学校中央校 精神保健福祉士科の
教員、丹家 嘉仁です。

私は、大学院生の頃、幾つかの社会的ひきこもり及び不登校の家族会に所属していました。
今回はその中で、主に社会的引きこもり及び
不登校の子を持つ親の会でのお話をさせていただきます。

親の会のリーダーで高校生の不登校の娘さんを持つA氏(父親)は、
自営業でうどん屋を営んでおられ、
そのうどん屋の2階の一室で月に一度「家族会」が開かれていました。

家族会初日の「そわそわ」と緊張

学生の私は、家族会初日、閉店後の慣れない手つきでうどん屋の椅子を並べながら、胸の奥がそわそわしていました💭

「きっと、それぞれに当事者を抱えるご家族は、
不安と葛藤の中におられるので、部外者の自分が参加する事を
快く思わない方もきっとおられるだろうし、
何より、皆さんに決して失礼の無い様にしないと。
また、次回からも来て良いよとおっしゃっていただけるように、
家族会に参加する意思は真剣であり、
その目的・目標を学習に役立てる事を認めてもらわないと。

そんな思いが頭の中をぐるぐる回っていました。

部屋を満たす、家族の温かい笑顔

しかし、参加者が一人、また一人といらっしゃる度に、
部屋の空気はゆっくりと温かさを増していきました。
誰一人、難しい顔をされて来られるのではなく、
穏やかで、部外者の私を

「ようこそ、おいでくださいました。」

と笑顔で挨拶をしてくださいました✨

母親B氏との出会い:伝わる安心感

最初に来たのは、小学生の息子さんが長年ひきこもっているB氏(母親)。

「初めまして、こんばんは。」

と自己紹介を兼ねて声をかけると、B氏は優しい笑顔で、

「こちらこそ、今日からよろしくお願いします。
社会的ひきこもりや不登校の問題に関心を寄せてくれて嬉しいです。
お役に立てると良いんだけど・・・。」

と、その言葉に、胸がじんわりと熱くなりました❤️

「初対面の自分に対して、この場に参加している事自体が、
ご家族の安心につながっているんだ。」

そう、恐縮ながらも嬉しく思えたと同時に、社会的課題を痛感した瞬間でした。

夫婦C氏との出会い:「ゆっくりでいいの」

続いて、数年前に高校を卒業してから
社会的ひきこもり状態にある娘さんのことで悩むC氏夫婦が来られました。
奥さんは明るく活発な雰囲気の方で、
今回、初参加だった旦那さんは静かにうなずきながら席に着きました。
私が自己紹介をすると、旦那さんがふっと呟くように微笑み、
こう話されました。


「勉強、毎日、大変でしょう。
ちょうど、あなたぐらいの年齢の娘がいるんだけど、
ひきこもり状態なんです。
娘がそんな状態だから、友人も居ないし、
同世代の若者が家を出入りしたりする事も無いから、
今日は元気な若者に出会えて嬉しいです。」

私は、
「いえ、まだまだ勉強中の身で、貴重な機会に参加させていただけてこちらこそ有難うございます。」

と緊張しながら返答しました。

そう答えると、奥さんが優しく言った。
「焦らなくていいのよ。うちの娘も、あなたも、ゆっくりでいいの」

旧来の言葉は、まるで私の心にもそっと手を添えてくれるようでした🌸

家族会の理念:作戦会議ではない場所

その後、数人の親御さんが来られ、家族会が始まると、
A氏が柔らかい声で私の紹介と会の理念についてお話してくださいました。

「今日も、焦らずいきましょうね。
ここは、分かち合って、励ましあう場所です。
明日から、子どもが社会参加出来るための作戦会議の場ではありませんから。」

その言葉に、皆さんはうなずき、私の表情がふっと緩みました🍀

200冊の専門書を超える「現場での学び」

約1時間の親の会に参加し、帰路に向かう途中で、感じたことがありました。
それは、大学院生として、単位取得のためのカリキュラムとは別に、
週2~3冊、一か月に10冊、1年間で100冊、2年間で200冊、
研究関連の書物を読むことを自身に課していた自分が、
社会福祉の現場において、
「可視化できない心情や思い」
「優しさ」
「分かち合う事の大切さ」
「支えあうことの強さ」
「受け入れられる事の喜び」
を学ばせていただいた時間だったという事です📝

そして、この研究は続けていかなければならないと使命感を感じました。
社会的ひきこもりや不登校の支援は、時間がかかります。
なぜなら、ひきこもるまでも沢山の時間を経ているからです。

だから、焦ってもしょうがないのです。
家族会で同じ境遇の方々と「出会い」、「話して」、「笑って」、「涙を流す」、
その積み重ねが、きっと力になるのだと思います✨
みんなで励ましあっていく事は素晴らしい事です。

私にとって、親の会に所属する事は、目まぐるしい勉強の日々の中で、何よりの励ましとなっていました。
家族会では優しい言葉が自然に生まれます。
そんな場所に、自分がいられることが嬉しかったのです。

精神保健福祉士としての「やりがい」

社会的ひきこもりや不登校といった課題は、目に見える成果や急激な変化がすぐに現れるものではありません。

しかし、だからこそ、
目に見えない家族の「心情」や「思い」にどこまでも寄り添い、共に歩んでいけることに、精神保健福祉士としての深いやりがいがあります✨

「明日からの社会参加のため」ではなく、
今この瞬間の不安や葛藤を分かち合い、認め合える場を支えること。
傷ついた心が、少しずつ、その人自身のペースでほぐれていくプロセスに伴走できることは、この仕事ならではの尊い喜びです。
教科書や専門書を読むだけでは決して得られない、人と人との心の触れ合いや、
優しい言葉が自然に生まれる瞬間に立ち会えること。
それ自体が、私を突き動かす最大の原動力であり、
この専門職としての誇りです🤝

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